真珠の月と重ね着の月
東京は一時暖かくなったと思ったら、ここ数日は再び冷え込んでいます。
もちろんまだ二月なので、こちらの方が正常なのでしょう。
そんな「二月」はフィンランド語で helmikuu(ヘルミクー)。
helmi というのは「真珠」の意味。
これは雪や氷が真珠のようにキラキラと輝くことに由来するのだとか。
厳冬の季節も「真珠の月」と言われると、かけがえのない季節のように思えてくるのは言葉の不思議。
一方、日本語にも旧暦に由来する「如月(きさらぎ)」という呼称があります。
このことばの由来には諸説あるようですが、服を更に重ね着する「衣更着」に由来するという説が有力とのこと。
こちらはきさらぎという音の響きからは連想できない生活感がありますね。
それでは英語の February は何に由来するのだろう? と思って調べてみたら、これは Februus という神の名前に由来するのだとか。
調べていたら、Wikipedia でこんな記述を見つけました。
January and February were the last two months to be added to the Roman calendar, since the Romans originally considered winter a monthless period.
(January と February という2つの月は、ローマ暦に最後に追加された。なぜならローマ人たちはもともと冬を月のない期間とみなしていたからだ。)
Wikipedia「February」より
冬=月のない期間?
初期のローマ暦では、一年は10か月とされ、現在の1〜2月あたりの期間には名称が与えられていなかったのだそうです。
今頃の時期、古代ローマの人たちはただやり過ごすものとしてこの季節を捉えていたのでしょうか?
農耕から解放された季節とはいえ、暖房でぬくぬくとしている現代人には想像もつかないような苦労があったのかもしれません。
いずれにしても二月は一年で最も短い月。春はまもなくやってきます。