英語ネイティブの視点からフィンランド語の発音を考えてみる

photo credit: Micky.! via photopin cc

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フィンランド語はローマ字読みができるので日本人にとっては発音が簡単と言われています。

しかし他言語ネイティブの人にとっては、果たしてどうなのでしょう?

そんなことを考えたのは、先日購入した Berlitz の『Finnish Phrase Book & Dictionary』という本をパラパラとめくっていたときのこと。

この本では、全ての単語やフレーズに英語風の音声表記が付いています。

例えば「ありがとう」を意味する Kiitos(キートス)は、次のような表記に。

Kiitos.
key-toss

Kiitos が key+toss に!

たしかにこちらの方が英語ネイティブの人にとっては読みやすいのでしょう。

改めて考えてみると、原則として英単語の綴りに[-ii-]という並びはありません。「イー」はあくまで[e]であり[ii]ではないのです。

[-tos]も英語のルールで読めば「トス」ではなく「トウズ」となってしまいます。

また次のような表現の音声表記を見ると、英語ネイティブの人がフィンランド語を発音するのは大変なのだろうということがよくわかります。

Puhutteko englantia?(英語を話せますか?)
poo-hoot-tay-koa ayng-lahn-tiah
Mistä olet kotoisin?(どこの出身ですか?)
miss-ta oa-let koa-toai-sin

よくヨーロッパ系言語の母語話者が、別のヨーロッパ系言語を学ぶときには同じアルファベットなので有利という議論がなされることがありますが、こうして見ると一概にそうとも言えないことがよくわかります。

という訳で、また一つ日本人はフィンランド語の学習に有利という材料を見つけてしまいました。こうなったら言い訳せずに頑張るよりほかありません!

 

Berlitz Language: Finnish Phrase Book & Dictionary (Berlitz Phrasebooks)
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