フィンランド語学習記 vol.155 − 人称代名詞の分格

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フィンランド語を知らない人に、フィンランド語の格変化のイメージをつかんでもらうには、英語の人称代名詞を思い浮かべてもらうのが手っ取り早いと思います。

I-my-me-mine, you-your-you-yours というアレですね。

フィンランド語では、この I-my-me-mine に当たる変化が15種類ほど存在します。

先日この人称代名詞の分格を習って、使える形がかなり充実してきました。

主格(〜は) 属格(〜の) 分格(〜を)
minä minun minua
あなた sinä sinun sinua
彼/彼女 hän hänen häntä
私たち me meidän meitä
あなたたち te teidän teitä
彼ら/彼女ら he heidän heitä

 
この他に、二つの疑問代名詞も扱いました。

主格(〜は) 属格(〜の) 分格(〜を)
mikä minkä mitä
kuka kenen ketä

 
フィンランド語教室で使っているテキスト(Suomea Suomeksi)では、まずこれらの格変化を導入し、その後それぞれの形が実際の文の中でどのように使われるのかを示していきます。

その例文がおもしろかったので、紹介してみたいと思います。二人の会話として読んでみてください。

− Kuka rakastaa sinua?(誰があなたを愛していますか?)

− Ei kukaan.(誰も私を愛していません。)

− Ketä sinä rakastat?(あなたは誰を愛していますか?)

− En ketään.(私は誰も愛していません。)

− Mitä sinä rakastat?(あなたは何を愛していますか?)

− En mitään. En mitään muuta kuin rahaa.(私は何も愛していません。お金のほかには。)

たしかに人称代名詞と疑問代名詞の格変化がとてもよくわかる例文になっています。

いいですね、このセンス。