感情を定義する − 喜怒哀楽

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人間は感情の生き物。

日常を過ごしていると、否が応でもさまざまな感情が心の中に浮かび上がってきます。

「嬉しい」とか「悲しい」といったわかりやすい気持ちから、言葉にできないもやもやとした気持ちまで、私たちの心の中には多くの感情が渦巻いています。

しかし何となくもやもやした気持ちを抱えているときに、「私は○○と感じている」というように感情をきちんと言葉にすることができれば、自分の気持ちを受け止めやすくなるのではないでしょうか。

そんな訳で、日常の「感情」をきちんと言葉にしていこうと思っている今日この頃。

その前提として、人間の感情にはそもそもどのようなものがあるのでしょう?

そんなことが気になったので調べてみると、感情の分類方法というのは実にさまざま。

そんな中でも、日本人に最も馴染みがあるのはいわゆる「喜怒哀楽」の4分類でしょうか。

よろこび【喜び・悦び】

よろこぶこと。うれしく思うこと。また、その気持。

いかり【怒り】

おこること。はらだち。立腹。

かなしみ【悲しみ・哀しみ】

かなしむこと。悲哀。愁嘆。

たのしみ【楽しみ】

たのしむこと。たのしむ対象。また、趣味や娯楽。

『広辞苑』

こうして見ると、感情を定義するのは実に難しいということがよくわかります。

「よろこび」と「たのしみ」の違いなどはややあいまい。

おそらく志望大学に合格したときに感じるのは「よろこび」であり、ディズニーランドに行ったときに感じるのは「たのしみ」だと思うのですが、それを辞書的に説明するというのはなかなか大変な作業なのかもしれません。

こんなときには、他言語の定義に当たってみるのはどうかと思い、喜怒哀楽を英語に直してみました。

joy
anger
sorrow
fun

 
英英辞書による定義は次のとおり。

joy

a feeling of great happiness

anger

the strong feeling that you have when sth has happened that you think is bad and unfair

sorrow

a feeling of great sadness because sth very bad has happened

fun

enjoyment; pleasure; a thing that gives enjoyment or pleasure and makes you feel happy

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

joy=happiness
fun=enjoyment, pleasure

というのはわかりやすい図式ですね。

念のため happy の定義も調べてみると、

happy

1. feeling or showing pleasure; pleased

2. giving or causing pleasure

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

?? また pleasure に戻ってしまいました。

やはり感情を定義するというのは一筋縄ではいきません。

次回も引き続きこのテーマについて書いてみたいと思います。