エストニア語・ラトビア語・リトアニア語の数詞を比べてみる

14063001

ずいぶん前に『エストニア紀行』という本を読んでから、エストニアという国に興味を持っています。

『エストニア紀行』梨木香歩著 | Fragments

エストニアはラトビア・リトアニアと並んでバルト三国と呼ばれていますが、言葉の上ではむしろ北欧のフィンランドとのつながりが深いと言えるでしょう。

そのことは、例えば数字の綴りを見れば一目瞭然。

フィンランド語 エストニア語 ラトビア語 リトアニア語
1 yksi üks viens vienas
2 kaksi kaks divi du
3 kolme kolm trīs trys
4 neljä neli četri keturi
5 viisi viis pieci penki
6 kuusi kuus seši šeši
7 seitsemän seitse septiņi septyni
8 kahdeksan kaheksa astoņi aštuoni
9 yhdeksän üheksa deviņi devyni
10 kymmenen kümme desmit dešimt

 

「フィンランド語とエストニア語」「ラトビア語とリトアニア語」の綴りはそれぞれそっくり。

ただし、

フィンランド語の[y]がエストニア語では[ü]になっていたり、

ラトビア語の[c]がリトアニア語では[k]になっていたり、

リトアニア語の[n]がラトビア語では[ņ]になっていたり、

細かな違いが面白いですね。

これらの国は、地理的には北欧とバルト三国に分かれますが、言語的にはフィン・ウゴル語派とバルト語派に分かれます。

ゲルマン語派 フィン・ウゴル語派 バルト語派
北欧 アイスランド
スウェーデン
デンマーク
ノルウェー
フィンランド
バルト三国 エストニア ラトビア
リトアニア

 

歴史的な経緯で一時期、西と東に分かれてしまったフィンランドとエストニアですが、言語の上では親戚関係。

フィンランド語をきちんと習得すれば、エストニア語も少しは読めるようになるのかなと楽しみにしています。