フィンランド語学習記 vol.209 − 話しことばと書きことば
フィンランド語教室72週目のレポート。
この日印象に残ったのは、フィンランド語の「話しことば」に関する話題。
まずは次の文をご覧ください。
Sinä olet suomalainen.(あなたはフィンランド人です。)
Oletko sinä suomalainen?(あなたはフィンランド人ですか?)
*sinä(あなたは)、olla(〜です)、suomalainen(フィンランド人)
Oletko sinä suomalainen?(あなたはフィンランド人ですか?)
*sinä(あなたは)、olla(〜です)、suomalainen(フィンランド人)
これはフィンランド語の基本的な構文の一つ。
英語の「You are〜./Are you〜?」に当たる表現です。
先生曰く、この表現が話しことばでは次のような音になることがあるのだとか。
Sä oot suomalainen.(あなたはフィンランド人です。)
Oot sä suomalainen?(あなたはフィンランド人ですか?)
Oot sä suomalainen?(あなたはフィンランド人ですか?)
かなり縮まってしまいました!
多かれ少なかれ、あらゆる言語にこのような口語体はあるのでしょうが、慣れないうちはびっくりしてしまいます。
その後、家に帰って『フィンランド語文法ハンドブック』をめくっていたら、話しことばに関するページがあるのを発見。
話しことばではしばしば minä は mä、sinä は sä となります。
(中略)
また、hän の代わりに se が、he の代わりに ne がしばしば使われます。
『フィンランド語文法ハンドブック』P.327-328
これを表にまとめてみると、次のように。
書きことば | 話しことば | ||
---|---|---|---|
私は | minä | → | mä |
あなたは | sinä | → | sä |
彼/彼女は | hän | → | se |
私たちは | me | → | me |
あなたたちは | te | → | te |
彼ら/彼女らは | he | → | ne |
変わるものと変わらないものがあるんですね。
これは大変?と一瞬思ったのですが、一人称一つとっても「わたし」「わたくし」「あたし」「ぼく」「おれ」「じぶん」など無数のバリエーションがある日本語と比べたら、これくらい大したことはない!と自分に言い聞かせることにしたのでした。