フィンランド語学習記 vol.226 − sitten と kuluttua

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前回のエントリーに続いて、フィンランド語の時間の表し方に関するトピックを一つ。

まずは次の表現を比べてみてください。

tunti sitten(1時間前に)
tunnin kuluttua(1時間後に)
*tunti(時間)、sitten(前に)、kuluttua(後に)

二つのちょっとした違いに気が付いたでしょうか?

「時間」を意味する tunti が、上は主格のままなのに対して、下は属格の形に変わっています。

[主格]tunti
[属格]tunnin

この違いは実に不思議。

またこれが2時間になると、次のような形に。

kaksi tuntia sitten(2時間前に)
kahden tunnin kuluttua(2時間後に)
*kaksi(2)

ぞれぞれの格は次のようになっています。

[主格]kaksi +[分格]tuntia
[属格]kahden +[属格]tunnin

この違いもまた不思議。

実際の会話で使うとしたら、kaksi tuntia sitten(2時間前に)の方はぱっと出てくるような気がするのですが、kahden tunnin kuluttua(2時間後に)の方は難しいと感じてしまいます。

。。。

と思ったものの改めて考えてみると、フィンランド語において「属格+後置詞」というのはむしろスタンダードな組み合わせ。

以前にはこんな表現も習いました。

Sokerin kanssa vai ilman sokeria? (砂糖あり?それとも砂糖なし?)

だとすると、むしろ属格になっていない kaksi tuntia sitten(2時間前に)の方が特殊なのでしょうか?

あるいは sitten はそもそも後置詞ではないのでしょうか?

などとあれこれ考えていたら、いつのまにか夜が更けてしまいました。。。