イトーヨーカドーのポイントが付くカードはお持ちではないですか?

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駅前のイトーヨーカドーにて、レジでの支払いの際に、

店員さん:イトーヨーカドーのポイントが付くカードはお持ちではないですか?
私:いえ。。。

この会話にどうも違和感があるのです。

帰り道、違和感の正体について考えていると、

「お持ちではないですか?」という否定疑問に対して「いえ」と否定の返事をしているのが、日本語的にはおかしいのではないかということに思い当たりました。

カードを持っていないのなら、ここは「はい」と答えるべきなのではないかと。

店員さん:イトーヨーカドーのポイントが付くカードはお持ちではないですか?
私:はい。

書き出してみると、「はい」と答えてもやはり持っていないという意味になりますよね。

要は「いえ」と答えても「はい」と答えても、カードを取り出す動作に移っていない以上、店員さんにはカードを持っていないものとして伝わるということなのでしょう。

素晴らしき日本語の以心伝心の世界。

なお英語の否定疑問では「はい」と「いいえ」が日本語と逆になるというのはよく知られた話。

Don’t you love me? 私のこと愛してないの?
Yes, I do. いや、愛しているよ。
No, I don’t. うん、愛してないよ。

 

イトーヨーカドーのレジで「いえ」と答えてしまうのは、英語の感覚に引きずられているのかな?とも思ったのですが、どうもそれだけではないような気がします。

「はい」と答えてしまうと、カードなんか持ってないけど、それがどうした!と開き直っているようなニュアンスを感じてしまうんですよね。

ここはやはり「いえ。。。(残念ながら、御社の素晴らしいカードを持ち合わせていないのです。)」と日本人らしい奥ゆかしさを演出しておきたいところ。

それにしても店員さんも、

イトーヨーカドーのポイントが付くカードはお持ちですか?

と肯定形で聞いてくれれば良いのにと思います。

それなら、引っかかることなく「いえ」と答えられるのに。

あえて否定疑問で聞く理由は何かあるのでしょうか?

もしかしたら内心「当社の素晴らしいカードを持ち合わせていないなんてことはないですよね?」という Don’t you love me? 的な気持ちが隠されているのかもしれません。

もしそうなら、よりいっそう「いえ。。。」と謙虚さを示しておく必要がありそうです。
ふう。