フィンランド語学習記 vol.18 − わかることとできること

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フィンランド語教室10週目のレポート。早いもので、年内の授業は今回で終わりです。

一段と冷え込む中、いつもの教室へ。東京も寒いですが、ヘルシンキは今の季節マイナス10度くらいなんだとか。

授業は格変化の練習から。

いちおう復習はして行ったものの、その場ですぐに変化形を作ってみようということになると、やはり時間がかかってしまいます。

「まず語尾が◯だから、語幹は変化しないな。語幹に[a]が含まれているから母音調和はなし。さて[k, p, t]は。。。」という具合に、頭の中でひとつひとつのプロセスを確認しなければなりません。

しかし時には既に覚えた変化形からの連想が働くこともあります。

例えば、

Helsinki(ヘルシンキ)
⇒ Helsingissä(ヘルシンキに)

という変化を知っていたので、

kaupunki(街)
⇒ kaupungissa(街に)

という変化形をすぐに言うことができたりします。このようなストックを増やしていけば、瞬間的に変化形を作ることもできるようになるでしょう。

それにしても改めて思うのは、語学において「わかること」と「できること」の間には深い溝があるなということです。

やはり大人になってから外国語を習得する場合、「わかること」なしに「できること」はあり得ないので、まずは仕組みを理解することは欠かせませんが、そこから会話などで使えるようになるためにはそれなりの修練が必要です。

とはいえやみくもに暗記しても仕方ないので、当面は、上の Helsinki/kaupunki のように「A が A’ になるのなら B は B’ になるはずだ」という連想を大切にしていこうと思います。

文法を終えた後は会話練習。

格語尾[-ssa](〜の中に)を付けて、自分の居場所を言ってみます。

Minä olen Japanissa.(私は日本にいます)
Minä olen Tokiossa.(私は東京にいます)
Minä olen Nerimassa.(私は練馬にいます)

日本の地名でも格変化して「〜ッサ」が付くため、繰り返し発音していると、なんだか沖縄弁のようにも聞こえてきておもしろいですね。

そして、年末年始の宿題は、ここまでに習った単語をすべて暗記してくること。

まだそれほどの量ではないので、正月休みなどを利用して、きちんと整理しておこうと思います。ここまでのフィンランド語の学習でわかったことは、単語の辞書形を覚えるなどというのはハードルが低い! 勝負はその先の変化形にあるのでしょう。