ボクと we

photo credit:  via photopin (license)

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日本語の「僕」は、男の子に対する二人称代名詞として使われることがあります。

大人:ボク、お腹空いた?
男の子:うん。

おそらく共感を示すために、相手の立場に自分を置く表現なのでしょう。

ただ「私」にはこのような用法がないのに、「僕」にだけこのような用法があるのは謎。

実際、相手が女の子の場合は、同等の表現が見当たりません。

そんなちょっと不思議な日本語の使い方。

しかし先日、英語の文法書をめくっていたら、英語にも似たような「一人称→二人称」の使い方があることがわかりました。

親心のwe

くだけた言い方で、たとえば、母親が子に、医師や看護師が患者に、教師が生徒に対して用いるもので、相手に対する親しみや同情を表そうとするものである。

Are we feeling better today?(今日は気分はよくなりましたか)

「ロイヤル英文法」

英語の場合は複数になっていますが、一人称代名詞を二人称として使うという点は同じ。

こういった視点の転換というのは、もしかしたら様々な言語に共通の現象なのだろうか? ということがちょっとだけ気になりました。

 
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