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過去への前進、未来への後退

photo credit: spiegel via photopin (license)

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ぜんしん【前進】

  1. 前へ進むこと。
  2. 行動が積極的になったり活発になったりすること。

「新明解国語辞典 第七版」

こうたい【後退】

  1. 後ろへ下がること。
  2. 行動が消極的になったり衰えたりすること。

「新明解国語辞典 第七版」

前進とは前へ進むこと。後退とは後ろへ下がること。

しかし日本語では、例えば「50年後の世界」と言うとき、その視線は前を見据えているようでありながら、言葉としては「後」を使います。

また「100年前の日本」と言うとき、その視線は後ろを振り返っているようでありながら、言葉としては「前」を使います。

このことは「1時間後」「30分前」などという短い単位においても同じ。

一方、落ち込んでいる人に「前向きに行こう!」と言えば、そこにあるのは未来志向のメッセージ。「前向き」だからといって、1週間前、1か月前、1年前の出来事に向き合おう!という意味ではもちろんありません。

こうしてみると日本語の「前後」というのは、時間軸において奇妙なねじれ現象を起こしているように思えます。

いったいなぜこのようになってしまったのか、果たして合理的な説明はできるものでしょうか?

 
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エルッキ・メラルティン「雨」

15070201

東京は梅雨の真っ只中。

7月に入り、ますます蒸し暑い日々が続いています。

こんな天気だと、せっかくの休日も家にこもりがちという人も多いのではないでしょうか。

そんなときには、からっとした音楽。。。ではなく敢えて雨の音楽を聴いてみるというのはどうでしょう?

エルッキ・メラルティン(Erkki Melartin)は1875年生まれのフィンランドの作曲家。

この「雨」という曲は舘野泉さんの『フィンランドピアノ名曲コレクション』に収められています。

雨が自由に空を駆け巡っているような、そんな奔放なイメージ。

このリズムを聴いていると、傘をさして雨音を聞きながら散歩してみるのもいいかなという気分にさせられます。

 

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everyone and his dog

15070101

「全ての人」を意味する英単語といえば everyone / everybody。

ただしそれだけでは足りないときには、犬を一匹連れてくることもできます。

everyone [everybody]and his dog

(米俗)(思いつく限り)ほとんど皆、かなり大勢の人々(単数扱い)

「ウィズダム英和辞典 第3版」

このような表現をしたいときに、犬以外の動物を連れてきてはダメなのでしょうか?

調べてみると「Wiktionary」に次のような synonyms(同義語)がのっていました。

  • everyone and his brother
  • everyone and their brother
  • everyone and his cousin
  • everyone and their cousin
  • everyone and his dog
  • everyone and their dog
  • everyone and his grandma
  • everyone and their grandma
  • everyone and his mother
  • everyone and their mother

こうして見ると、連れてくることができるのは身近な人々ばかり。

忠誠心のある犬はよくても、その他の動物はあまりふさわしくないのかもしれません。

兄弟、いとこ、犬、おばあさん、おかあさんと並んでいるのをみると「うんとこしょ、どっこいしょ」の『おおきなかぶ』を思い出してしまいました。

 

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ある仕事論 −『本屋になりたい』を読む

先日読んだ宇田智子さんの『本屋になりたい:この島の本を売る』という本を紹介したいと思います。

本屋になりたい: この島の本を売る (ちくまプリマー新書)

二年前に観光で石垣島に行ったとき、地元の書店で宇田さんの処女作『那覇の市場で古本屋 ー ひょっこり始めた〈ウララ〉の日々』という本をたまたま購入して読み「これは面白い!」と思って、次の本を楽しみにしていました。

宇田さんは、沖縄・那覇国際通り近くの第一牧志公設市場の前で「市場の古本屋ウララ」という古本屋さんを営んでいる方。

本書では、そんな宇田さんの日常が綴られています。

序章 古本屋、始めました

一章 本を仕入れる

二章 本を売る

三章 古本屋のバックヤード

四章 店番中のひとりごと

五章 町の本を町で売る

普通に考えれば、本書は書店の仕事に興味がある人に読んでもらいたい本ということになるのかもしれません。

しかし読み進めながら思ったのは、これは書店で働く人だけではなく、その他の仕事に携わる人にも当てはまる一種の仕事論になっているということ。

宇田さんは新卒で書店への就職活動をした際、履歴書の志望動機の欄に「何かしたいと思っている人を、本を売ることで応援したい」と書いたそうです。

古書店の仕事というのは、おそらく他の多くの仕事と同じように、地道な作業が大半を占めるのだと思います。

本を仕入れる。重い本を運ぶ。値段を付ける。本をきれいにする。棚に並べる。本を売る。本を送る。そして絶え間ない本棚の整理。etc.

そんな一つ一つの仕事を、無理をする訳でもなく、手を抜く訳でもなく、淡々とこなしていくということ。

しかしそこには一本筋の通った自分なりの思いや哲学が流れているということ。

どんな仕事であっても、そこにきちんと向き合おうとすれば、自分自身のあり方が問われる瞬間があるということ。

本や書店に興味のある人だけではなく「仕事って何だろう?」とか「人はなぜ働くんだろう?」といった根源的な疑問に立ち止まってしまった人にもぜひ読んでほしい一冊です。

 

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My salad days

15062901

シェークスピアの『アンソニーとクレオパトラ(Antony and Cleopatra)』には、次のようなクレオパトラのセリフが出てきます。

My salad days,

When I was green in judgment, cold in blood…

My salad days(私のサラダな日々)とはいったい何を意味しているのでしょう?

??

??

正解はこちら。

salad days

(文)[one’s 〜]青二才のころ、青年期

「ウィズダム英和辞典 第3版」

salad days というのは「青年期」を表す英語のイディオム。

緑と若々しさ・未熟さのイメージを結びつけたのはシェークスピアが初めてではないと思いますが、そこから飛躍して My salad days さらに When I was green in judgement と続けるあたりは言葉の魔術師の本領発揮といったところでしょうか。

そんな salad days が青年期を意味するなら、人生の後半は紅葉の色に重ねて orange days と呼んでみるのはどうでしょう?

人生の実りに深く感謝するような、オプティミスティックなイメージを喚起できるのではないかと思います。

 
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フィンランド語学習記 vol.303 − アメリカ合衆国

15062801

フィンランド語教室で使っているテキスト『suomea suomeksi』に次のような文が出てきました。

Yrjö-setä oli ollut viisi vuotta Yhdysvalloissakin.(ユルヨおじさんは5年間アメリカ合衆国にもいました。)
*setä(おじさん)、Yhdysvallat(アメリカ合衆国)、-kin(にも)

フィンランド語で「アメリカ合衆国」は Yhdysvallat.(ユフデュスヴァッラット)。

yhdys は「統合された」を意味する接頭辞。

vallat は「権力」を意味する名詞 valta の複数形。

[単数主格]valta
[複数主格]vallat

英語の United States に当たる表現なので、複数形になっています。

この Yhdysvallat が冒頭の本文では内格の形になっています。

[複数主格]Yhdisvallat
[複数内格]Yhdysvalloissa

今回はこの Yhdysvalloissa という形を作る手順を見てみたいと思います。

ただし Yhdysvallat → Yhdysvalloissa と直接変化させることはできないため、vallat の単数形 valta からスタートします。

valta 1)音節の数をチェック 2音節
valta 2)複数の印[i]を置く valtai
valtai 3)2音節の単語で[i]の前に[a]が来るときは、単語の最初の母音をチェック [a]
valtai 4)単語の最初の母音が[u/o]以外のときは[i]の前の[a]が[o]に変わる valtoi
valtoi 5)内格語尾[-ssA]を付ける valtoissa
valtoissa 6)kpt 変化により[-lt-]が[-ll-]に変わる valloissa

 

以上の手順により Yhdysvallat の内格は Yhdysvalloissa という形になりました。

「私はフィンランドにいる」なら単に Olen Suomessa. でよいものの、「私はアメリカにいる」と言うためには、Olen Yhdysvalloissa. と複数内格の形を使わなければなりません。

これまでにさまざまな国の名前を習ってきましたが、その中にアメリカ合衆国が出てこなかった理由がよくわかりました。これはややこしい。。。

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