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あまり知られていない音楽を聴いて、あまり知られていない外国語を学ぶためのちょっとした技術

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音楽が好きな人なら、英語学習の一環として洋楽を聴いている人も多いのではないでしょうか。

手元に対訳の歌詞カードがあれば、わからない単語や表現の意味もすぐにつかむことができます。

ただしアメリカやイギリスのある程度メジャーな音楽なら容易に対訳付きの歌詞を入手することができますが、フィンランドの音楽となるとそうはいきません。

しかし「この曲はよいな」と思ったら、その世界観もぜひ知りたいですよね。

そこで、フィンランド語初心者の私が、最近フィンランドのポップソングを聞くときに使っている小技をシェアしてみたいと思います。

 

1)歌詞を入手する

現在は、ある程度広まっている曲なら、インターネット検索で簡単に歌詞を見つけることができます。

例えばフィンランドのシンガーソングライター Sanni さんの「Prinsessoja ja astronautteja」を例に取ります。

まず Google で「曲名+lyrics」などのキーワードで検索。

*フィンランド語で「歌詞」は sanat ですが、ほとんどの場合 lyrics でも問題なし。

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タイトルに「lyrics」とのっているページには、大体歌詞がのっていますので、そちらのページへ移動。

歌詞が見つかったら、歌詞全体を選択し右クリックでコピーします。

 

2)歌詞を翻訳する

続いて Google翻訳のサイトへ行き、さきほどコピーした歌詞を左側の枠へそのままペースト。

左枠の言語(翻訳元)をフィンランド語、右枠の言語(翻訳先)を英語に設定するとこんな感じに翻訳されます。

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もちろん翻訳の精度はお世辞にも高いとは言えないのですが、おおまかな意味はわかりますし、フィン/英の対応関係、背景知識、文脈などを総合すると思いのほか細部の意味もつかむことができます。

また曲を聴きながら「フィン→英」「フィン→日」「フィン→◯◯」など、さまざまな変換を使って遊ぶのも自由自在。

音楽が好きな人にはおすすめの学習法です。ぜひお試しください。


イヌクティトゥット語(ᐃᓄᒃᑎᑐᑦ )の不思議な文字

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風変わりな文字を見るのはそれだけで楽しいもの。

世界のさまざまな言語を眺めていたら、イヌクティトゥット語という言語に出会いました。

イヌクティトゥット語というのは、カナダの北部に住むイヌイットたちの言語。

この言語で使われている文字はまるでパズルのようです。

ᓵᓕ ᓴᕕᐊᕐᔪᒃ ᐃᒻᒥᓂᒃ ᓂᓪᓕᕈᑎᖃᓲᖑᕗᖅ ᑕᐃᑦᓱᒪᓂᑕᑦᓴᔭᐅᓂᕋᕐᓱᓂ. ᐃᒻᒥᓂᓪᓗᑕᐅᖅ ᓂᓪᓕᕈᑎᖃᓱᖑᒻᒥᓱᓂ ᐅᓪᓗᒥᓂᑕᑦᓴᔭᐅᓂᕋᕐᓱᓂ. ᑕᐃᒪᓕ ᓵᓕ ᖃᓄᑐᐃᓐᓇᖅ ᑐᑭᓯᒪᒐᓱᓲᖑᓂᕐᒥᒍᑦ ᐱᐅᓯᖃᕋᒥᒃ ᐅᖃᕐᑕᐃᓕᖃᔭᖖᒋᑐᑦᓱᓂ ᑭᑦᓴᑐᐃᓐᓇᑐᑦᓴᔭᐅᒐᓂᓗ ᑕᐃᒪᐃᑦᓱᓂ ᑕᐃᑦᓱᒪᓂᑕᑦᓴᔭᐅᓂᕋᕐᓗᓂ ᐅᓪᓗᒥᓂᑕᑦᓴᔭᐅᓂᕋᕐᓗᓂᓗ ᐅᖃᕈᓐᓇᓯᐊᕐᑐᖅ ᐃᓱᐃᑕᓴᕈᓐᓇᐃᓗᓂ ᑕᐃᒪᐃᑦᑐᓂᕋᕐᓂᒥᓂᒃ ᐅᖄᓱᖑᒋᕗᕐᓗ ᐊᕈᑎᒋᖑᓂᕋᕐᓱᓂ ᑕᐃᑦᓱᒪᓂᑕᐅᑕᓱᓂᓗ ᐅᓪᓗᒥᓂᑕᐅᑦᓱᓂᓗ ᓯᕗᓂᕐᒥᓂᒃ ᕿᓚᓇᕐᓱᓂ ᐅᖃᓲᖅ ᐅᓪᓗᒥᐅᓕᕐᑐᕆᖅ ᐃᓄᐃᑦ ᓯᓚᕐᔪᐊᒥᐅᑦ ᖃᓄᐃᑦᑐᑐᐃᓐᓇᓕᒪᑦᓯᐊᑦ ᐊᔪᕐᓴᓇᖕᖏᑐᒥᓐᓂᓴᖓᑦ ᖃᓂᓐᓂᓴᐅᓕᕐᒪᑦ.

[Source]languagegeek.com「Text Example of ᐃᓄᒃᑎᑐᑦ / Inuktitut

これらの文字列にはたくさんの三角形が含まれています。

ᐃ 上向きの三角は母音の[i]
ᐅ 右向きの三角は母音の[u]
ᐊ 左向きの三角は母音の[a]

イヌクティトゥット語の母音はこの三種類。ただし日本語のかなのように音節文字(1文字=1音節)なので、その他の文字にも母音は含まれているようです。

この文字は朝鮮語のハングルなどと同じように、考案者の名前が知られています。

カナダで使われているイヌクティトゥットの文字(カナダ先住民文字)は、1870年代にイギリス人宣教師のエドモンド・ペックがクリー文字をもとにして考案したものである。

Wikipedia「イヌクティトゥット語」

こんなエピソードを見ると、自分だったらどんな風に文字をデザインするだろう?と考えずにはいられません。

なおイヌクティトゥット文字をずいぶん不思議な文字のように紹介しましたが、知らない人から見たら日本語のかなや漢字も同じくらい不思議な文字に見えることでしょう。

日本語にイヌクティトゥット語のような三角はありませんが、四角ならあります。

口 一つの四角は mouth
回 二つの四角は turn
品 三つの四角は goods
田 四つの四角は rice field

こんな説明を聞いたら、おかしな言語だなあと思っても不思議ではないですね。


Trio Töykeät「Ab Fab」

curvacious keyboard

飛び跳ねるようなピアノにすっかり心を奪われました。

最近よく聞いているのがフィンランドのジャズ・トリオ Trio Töykeät(トリオ・トウケアット)。

今回紹介するのは2000年のアルバム『Kudos』の中の一曲「Ab Fab」。

バンド名の töykeät というのは「無礼な」を意味するフィンランド語 töykeä の複数形。

[単数主格]töykeä
[複数主格]töykeät

すなわち Trio Töykeät というのは「無礼なトリオ」「ぶっきらぼうなトリオ」といった感じでしょうか。

バンドは残念ながら2008年に解散してしまったようなのですが、ピアノの Iiro Rantala(イーロ・ランタラ)さんはソロで活動を続けています。

iTunes Store でも、彼らの作品を購入することはできますので、もし気に入ったらチェックしてみてください。

Kudos


フィンランド語学習記 vol.144 − あなたに会いに

Soldiers Executing Improvised Explosive Device Sweep in Iraq

どの言語でも、ちょっとした音の違いで180度意味が変わってしまうことがあります。

例えば、日本語のおばあさんとおばさん、おじいさんとおじさんなど。

おばあさんにおばさんと言ってもあまり問題はないでしょうが、おばさんにおばあさんと言ってしまうと空気がヒンヤリしてしまうかもしれません。

フィンランド語にも、こんな紛らわしい組み合わせがあるようです。

Tapaan sinut.(あなたに会います。)
Tapan sinut.(あなたを殺します。)

[a]が一つ落ちただけで、とんでもないことになってしまいました。

しかしこの二つの動詞、もとの形(辞書形)は全く異なります。

tavata(会う)
tappaa(殺す)

しかし以下のような語形変化を経て、似たもの同士になってしまうのは摩訶不思議。

tavata(会う) tappaa(殺す)
[-ata]で終わる動詞はタイプ4 二つの母音で終わる動詞はタイプ1
タイプ4の動詞は語末の[-t-]を外す タイプ1の動詞は語末の[-a]を外す
tavata → tavaa tappaa → tappa
kpt交替のチェック kpt交替のチェック
タイプ4のkpt交替は左←右(強←弱) タイプ1のkpt交替は左→右(強→弱)
[p←v]の交替あり [pp→p]の交替あり
tapaa ← tavaa tappa → tapa
人称語尾を付ける 人称語尾を付ける
一人称単数の語尾は[-n] 一人称単数の語尾は[-n]
tapaa → tapaan tapa → tapan

 

もちろん言葉には「文脈」というものがあるので、会うと殺すを取り違えることはないでしょう。

しかし「アキに会いに行くんだよ」と言いたいところ、うっかり「アキを殺しに行くんだよ」と言ってしまわないように気を付ける必要はありそうです。怖いですね!


ミカ・カウリスマキ監督『旅人は夢を奏でる』@イメージフォーラム

photo credit: monojussi via photopin cc

photo credit: monojussi via photopin cc

渋谷のシアター・イメージフォーラムでミカ・カウリスマキの新作『旅人は夢を奏でる』を見てきました。

フィンランド映画祭2013でも上映されていたのですが、そのときはぐずぐずしていたらチケットが売り切れに。今回ようやく見ることができました。

映画の主人公は30代後半のピアニスト、ティモ。ある日、コンサートを終えて帰宅すると、35年前に家を出て行ったきりの父親レオがドアの前に座り込んでおり。。。

映画はそこから始まる親子二人の旅を描いていきます。

母親違いの姉ミンナの家を訪ねたり、養護施設に入っている祖母に会いに行ったり、そして旅の最後には。。。という出会いと別れのロードムービー。

映画の原題『Tie Pohjoiseen』は「北への道」という意味。

フィン
tie road
pohjoinen north

 
原題の pohjoiseen は「北」を意味する pohjoinen の入格の形。

[主格]pohjoinen(北)
[入格]pohjoiseen(北へ)

入格は「〜の中へ」という意味を表す格変化。

実際、映画の中で親子二人はティモが住むヘルシンキから、車で北へ北へと移動していきます。


大きな地図で見る

地図で見るとヘルシンキからロヴァニエミ(映画の中でティモの奥さんと娘さんが住んでいる)は、600km以上あるんですねー。遠い!

街から街へと移動する際に出てくるフィンランドの自然は、荒涼としていながら、どこかなつかしいような感じもします。

こちらも車の振動に揺られている気分がしてきて、久しぶりに長距離のドライブをしたくなりました。

またこの映画で一番印象に残ったのは、親子二人を演じる役者さん。

父親役のヴェサ・マッティ・ロイリ(Vesa-Matti Loiri)、息子役のサムリ・エデルマン(Samuli Edelmann)は二人ともフィンランドでは有名なミュージシャン&俳優なのだとか。

いい加減で人たらしの父親と生真面目で神経質な息子というコントラストもおもしろく、息の合った名コンビだったと思います。

ロードムービーが好きな方、フィンランドが好きな方、人生で本当に大切なものを考えたい方におすすめの一本です。


フィンランド語学習記 vol.143 − 真ん中の単語たち

photo credit: ZedZap via photopin cc

photo credit: ZedZap via photopin cc

フィンランド語で「水曜日」は keskiviikko(ケスキヴィーッコ)。

[keski-]は「〜の真ん中」を意味する接頭辞、viikko は「週」の意味。

すなわち「週の真ん中=水曜日」という意味になります。

初めてこの単語を見たときは、おもしろい造りの単語だなーと思いました。

今回は、この接頭辞[keski-]を使った単語をいくつか拾ってみたいと思います。

フィン
1 keskikaupunki downtown 中心街
2 keskipäivä midday, noon 真昼、正午
3 keskisormi middle finger 中指
4 Keski-Suomi Central Finland 中部フィンランド
5 keskiviikko Wednesday 水曜日
6 keskiyö midnight 真夜中

 
1)keskikaupunki は「中心街」。kaupunki は「都市」の意味なので「都市の真ん中=中心街」。これはわかりやすいですね。

英語では中心街を表すのに down を用いますが、フィンランド語では keski(mid-)を用います。

keski はよいとして、なぜ down が中心街を表すのかはよくわからず。別の機会に調べてみたいと思います。

6)keskiyö は「真夜中」。yö は「夜」の意味なので「夜の真ん中=真夜中」という構造になっています。

英語の midnight は、基本的に午前0時(24時)を表す単語ですが、日本語の真夜中は単に「深夜」の意味で用いることもありますよね。

それではフィンランド語の keskiyö はどうなのか?

調べた限りではおそらく英語の midnight に近い意味で使われるようです。このあたりは日本語の感覚とやや異なるので注意が必要かもしれません。

以上、今回は接頭辞[keski-]を使った真ん中の単語たちを紹介してみました。

パーツの意味さえ知っていれば全体の意味を推測できるので、このあたりは比較的簡単に語彙を増やすことができるのではないでしょうか。


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