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フィンランド語学習記 vol.256 − Tarkista Tästä

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ある動詞を使うときに、その動詞に続く単語がどのような形になるのか知っていないと、文を組み立てることすらできない。

前回のエントリーでは、そんな語法の重要性について触れました。

フィンランド語学習記 vol.255 − 語法の重要性について | Fragments

それでは、そういった語法に関する情報はどうやって手に入れたらよいのでしょう?

フィンランド語の文法書は日本でもさまざまな種類のものを手に入れることができますが、語法書となると適当なものは見当たりません。

そこで9月にフィンランドに行ったときにアカデミア書店(Akateeminen kirjakauppa)で購入してきたのが、こちらの一冊。

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この『Tarkista Tästä』というのはいわゆる動詞の語法書。

日常よく使われる動詞がどのような形の単語を伴うのか詳しく説明してあるので、作文をするときなど、手元に一冊あると重宝します。

例えば、フィンランド語でもっともよく使われる動詞の一つ pitää については、次のような5通りの構文が紹介されています。

PITÄÄ(verbi, intransit)

pitää + N ela Pidän(= tykkään)Liisasta.
pitää + V -minen Pidätkö ruoan tekemisestä?

 

PITÄÄ(verbi, transit)

pitää + O par + N ess Liisa pitää Jussia mukavana miehenä
(= Liisasta Jussi on mukava mies.)
N gen + pitää + V 1. inf Minun pitää(= täytyy)nyt lähteä.
pitää + V 1. inf Tämä harjoitus pitää tehdä huomiseksi.

 

『Tarkista Tästä』P.106

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英語のような語順の言語ならともかく、フィンランド語のような格変化の言語においては、こういった設計図はとても便利。

さすがに日本の書店では手に入らないと思いますが、もしフィンランドに行くことがあれば、ぜひ書店で手に取ってみてください!

憂鬱になるくらい画数の多い漢字

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11月もまもなく終わり。

日がどんどん短くなってきて、憂鬱な気分になっている人もいるのではないでしょうか。

毎年この時期になると気持ちが落ち込みやすいという人は、季節性のうつ病を疑ってみてもよいのかもしれません。

さて、そんな診断は医師に任せるとして、今回は「鬱」という文字について。

 

鬱(うつ・29画)

(形)木がこんもりと茂るさま。

(動・形)こもる。ふさがる。煙、蒸気、ある気分などがいっぱいにこもる。また、そのさま。

『漢字源』

この漢字、なんと29画もあるんですね。

こんな漢字をしょっちゅう書いていたら、それこそ鬱になってしまいそうです。

さて、今回はこの「鬱」と同じくらい画数の多い漢字を集めてみました。

以下に見ていきましょう。

 

爨(さん・29画)

(動)かしぐ。飯をたく。

(名)かまど。飯をたくかまど。

『漢字源』

火の上に木をのせて、木の上に鍋釜をのせる。

ある意味、わかりやすい漢字ではあります。

 

驪(れい・29画)

(名・形)くろうま。毛並みのつやつやとしてそろった黒毛の馬。また、つやつやして黒い。

『漢字源』

馬偏に麗しいと書いて「つやつやの馬」。

つやつや感が伝わってくるようです!

 

驫(ひゅう・30画)

たくさんの馬。たくさんの馬の走るようす。

『漢字源』

馬が10画の漢字なので、三つ集まると30画になります。

馬が騎馬戦をやっているようでもありますね。

 

鸞(らん・30画)

(名)想像上の鳥の名。鳳凰(ホウオウ)の一種。形は鶏に似て、羽は赤色に五色をまじえ、鳴く声は五音の律にあうという。

『漢字源』

鸞という鳥を知らなくても、入試で日本史を選択した人なら、この漢字を書いたことがあるかもしれません。

浄土真宗の宗祖、親鸞(しんらん)の鸞がこの文字です。

 

以上、今回は憂鬱になるくらい画数の多い漢字を集めてみました。

ただし書き取りテストに出る可能性はまずないでしょうからご安心を!

cost/cut/quit の共通点とは?

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英語の文法というのは、他の言語に比べるとかなりシンプル。

複雑な格変化もありませんし、文法性(男性名詞・女性名詞など)もありません。

そんな中、理屈では割り切れないのが動詞の不規則変化。

こればかりは一つ一つ覚えていくよりほかないでしょう。

そんな不規則変化の表を眺めていると、go−went−gone のような派手な変化とともに目を引くのが、cut−cut−cut のように原形・過去形・過去分詞形の3つが全く同じ形になる A−A−A 型の動詞。

頻出動詞には、この A−A−A 型の動詞が案外多く含まれています。

これらの動詞に何らかの共通点はあるのでしょうか?

原形 過去形 過去分詞形 意味
cost cost cost (金額・費用が)かかる
cut cut cut 切る
hit hit hit 打つ、たたく
hurt hurt hurt 傷つける
let let let させてやる
put put put 置く
quit quit quit やめる
set set set 配置する
shut shut shut 閉める
spread spread spread 広げる

 

ぱっと見える共通点は以下の二つ。

  1. 一音節の単語である。
  2. 単語の末尾が[t]で終わる。(spread を除く)

ただしこの条件を満たしても、A−A−A 型にならない動詞もたくさんあります。
(e.g., eat, get, meet)

よって上の二つは A−A−A 型であるための必要条件ではあっても、十分条件ではありません。

もしかしたら、他にも何か隠された共通点があるのかもしれませんが。。。

いずれにしても不思議なのは、

  • なぜ、全てが同じ形になるのか?
  • もし同じ形でも使用上混乱しないなら、そもそも過去形・過去分詞形を違う形にする必要があるのか?

という点。

もちろん英語は人工言語ではないので、何もかも理屈で割り切れる訳ではありません。

とはいえ、これもまた英語の不思議の一つだと思います。

The language of lying − from TED-Ed

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一説によると、私たちは一日に約10〜200の「嘘」に直面するのだとか。

もちろんその中には人畜無害で些細なものから、他人を意図的に陥れようとする悪質なものまで、様々なレベルの嘘があることでしょう。

今回紹介する TED-Ed の動画では、そんな嘘を発見するために話し手の言語そのものを分析する手法を紹介しています。

嘘をついている人の言語パターンには普段と違った特徴が表われるというのですが、それはいったいどのようなものなのでしょう?

動画の中では、次のような4つの特徴が挙げられています。

First, liars reference themselves less, when making deceptive statements.

(嘘をつく人は、自分について語ることが少なくなる。)

Second, liars tend to be more negative, because on a subconscious level, they feel guilty about lying.

(嘘をつく人は、否定的になりがちである。なぜなら潜在意識では、嘘をつくことに罪の意識を感じているから。)

Third, liars typically explain events in simple terms since our brains struggle to build a complex lie.

(嘘をつく人は、出来事を単純な言葉で説明する。なぜなら複雑にすると、脳の負担が大きくなるから。)

Finally, even though liars keep descriptions simple, they tend to use longer and more convoluted sentence structure inserting unnecessary words.

(嘘をつく人は、必要のない言葉を挟んで、長く入り組んだ文を使いがちになる。)

これだけでも、なるほど!という内容なのですが、動画の中ではさらに自転車ロードレース選手のランス・アームストロング(Lance Armstrong)と政治家のジョン・エドワーズ(John Edwards)のスピーチ内容を分析していきます。

アームストロングが薬物使用を否定していたときのコメントでは、なかなか一人称の ‘I’ が出てこないのに、認めた後のコメントでは一転して ‘I’ が多用されているとか、エドワーズが隠し子疑惑を否定していたときのコメントでは、煙に巻くような冗長な表現ばかり使われていたのに、認知した後のコメントでは一転して簡潔な表現になっているとか。

こんなことまで分析されるようになったら、公の場で嘘をつくのは相当な覚悟がいるだろうと思わせるような内容になっています。

身に覚えのある方(?)はぜひご覧になってみてください。(英文の字幕表示ができます。)

Wikitongues − 世界の言語を記録する

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一説によると、現在、地球上で話されている言語の数は6,000〜7,000と言われています。

そして驚くべきことに、世界規模のグローバル化やその他の要因によって、そのうちの約半数は、今世紀のうちに消滅してしまうと予想されています。

この抗うべくもない潮流の中で、私たちにはいったい何ができるのでしょう?

この状況に対する一つのユニークな試みとして Wikitongues というプロジェクトが立ち上がっています。

Wikitongues

Wikitongues は、世界中の言語を Youtube の上に記録し、誰もがアクセスできるようにしようという野心的なプロジェクト。

失われゆく言語をこのような形で記録することができれば、未来に向けて何らかの遺産を残すことができるのかもしれません。

 

どんな動画がアップされているのかなと思い、まずはフィンランド語の動画を探してみたところ、二本の動画がアップされていました。(2014年11月現在)

こちらの Jenni さんの動画には、何と全文のスクリプトと英訳が掲載されています。
(もとの youtube.com のサイトで見てみてください。)

Jenni さんはアメリカ人とフィンランド人の気質の違いについて語っています。日本人なら共感できそうな内容ですね。

 

こちらの Pälvi さんの動画には、スクリプトはありません。フィンランド語の響きを楽しみましょう。。。

 

フィンランド語は話者約6,000,000人の小さな言語。

それでも数百年単位の未来において、フィンランド語が消滅するということはないでしょう。

ただし、もしある言語が消滅して、その言語の知識を持つ人がこの地球上から誰一人いなくなってしまったとしても、こんな風に動画でその言語の響きを味わうことができたら、それは素敵なことではないでしょうか?

前世紀においては、失われゆく言語を記録するのは訓練を積んだ言語学者の仕事でしたが、今世紀においては、思いのほかカジュアルな作業になっていくのかもしれません。

フィンランド語学習記 vol.255 − 語法の重要性について

photo credit: jptoivon via photopin cc

photo credit: jptoivon via photopin cc

以前にフィンランド語の頻出動詞をまとめて暗記したことがありました。

フィンランド語学習記 vol.135 − 動詞を157語暗記する | Fragments

しかしそれらの動詞を使って文を組み立てようとしても、なかなか思ったように組み立てることができません。

その動詞に続く単語がどのような形になるのかという「語法」に関する知識がないと、ただ動詞だけを覚えても全く実用的ではないのです。

例えば、フィンランド語で「忘れる」は unohtaa(ウノフター)。

この動詞を使って「電車にバッグを置き忘れた」と言いたいとします。

しかし電車(=juna)という単語を知っていても、電車「に」ってどうやって表すんだっけ? とさっそくつまづいてしまいます。

そこで調べてみると、実際の文ではこんな形になっていました。

Unohdin laukun junaan.(私は電車にバッグを置き忘れた。)
*laukku(バッグ)、juna(電車)

この文で「電車」を意味する juna は「〜の中へ」を意味する入格の形になっています。

主格 juna 電車
入格 junaan 電車の中へ

 

言われてみれば納得!

でも、とっさには出てこない!

それでは「テーブルに財布を置き忘れた」と言いたいときはどうでしょう?

この場合はさきほどのように入格にはなりません。

Unohdin lompakon pöydälle.(私はテーブルに財布を置き忘れた。)
*lompakko(財布)、pöytä(テーブル)

この文で「テーブル」を意味する pöytä は「〜の上へ」を意味する向格の形になっています。

主格 pöytä テーブル
向格 pöydälle テーブルの上へ

 

こちらも言われてみれば納得!

でも、とっさには出てこない!!

うーむ。。。

もう一度、整理しておきましょう。

さきほどの例文において、電車に置き忘れる場合は「電車の中に」置き忘れるので内部格、机に置き忘れる場合は「机の上に」置き忘れるので外部格を使いました。

内部格 内格 -ssA 〜の中に
出格 -stA 〜の中から
入格 〜の中へ
外部格 接格 -llA 〜の上に
離格 -ltA 〜の上から
向格 -lle 〜の上へ

 

じっくりと理屈で考えれば、このような使い分けになることはわかります。

しかし問題はとっさにこれらの形が出てこないということ。

そこでおそらく大切なのは、unohtaa(忘れる)という動詞を覚えるときに、動詞単独で覚えるのではなく、

  • unohtaa + 目的語 + 入格
  • unohtaa + 目的語 + 向格

という形をしっかり押さえておくということになるのでしょう。

考えてみると、英語でもアウトプットの際にはこのような動詞を中心とした語法の知識は欠かせません。

ただ複雑な格変化を伴うフィンランド語の場合には、英語以上に語法の知識が重要であり、それなしでは暗闇の中で一歩も前に進めなくなってしまうこともしばしば。

これからは単に動詞を覚えるだけでなく、語法の知識もきっちり押さえていこう!と改めて思ったので、忘れないようここに書き記しておきます。

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