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英語辞書の最後に出てくる単語は何か?

17070301

先日、世界最大の英語辞書『Oxford English Dictionary』の最後に出てくる単語が、6月のアップデートで変更になったというニュースがありました。

アップデート前の最後の単語はこちら。

zythum

NOUN

In ancient Egypt: a kind of malt beer.

Oxford Dictionaries

アップデート後の最後の単語はこちら。

Zyzzyva

NOUN

Zoology

A genus of tropical weevils (family Curculionidae) native to South America and typically found on or near palm trees. Also (in form zyzzyva): a weevil of this genus.

Oxford Dictionaries

ただこの Zyzzyva をすでに見出し語として掲載している辞書はいくつか存在します。

例えば『ランダムハウス英和大辞典』もその一つ。

zyzzyva[zízivə]

n. 熱帯アメリカ産のゾウムシの一種;農作物の害虫

「ランダムハウス英和大辞典 第2版」

ただしランダムハウスには zyzzyva よりも後に出てくる英単語があります。

例えばこんな単語。

ZZZ[zː; zíːzíːzíː]

グーグーグー(いびきの音)、ブンブン(ハチなどの羽音)、ガーガー、ブーン(動力のこぎりなどの音)。

◆すべての buzz の音を表し、時に BZZZ となる。しばしばただZともする。⇒Z1,Z’S,ZIZZ (また z-z-z,zzz,zzz-zzz-zzz)

「ランダムハウス英和大辞典 第2版」

この zzz は日本の大抵の学習英和辞典に出ているので、最後の単語と聞いてこの単語を思い浮かべた人も多いのではないでしょうか。

しかしランダムハウスには zzz よりもさらに後に出てくる単語が一つだけあります。

ZZZAT[zːǽt]

interj. ゴロゴロドカーン、ガラガラドシーン(雷の音)、バリバリ(放電·電撃の音)。(また ZZZT)

「ランダムハウス英和大辞典 第2版」

手持ちの辞書を調べた範囲では、これより後に来る単語を見つけることはできませんでした。

なお Wiktionary には次の項目もあるのですが、これは活用形なので、ランキングには入れないのが妥当でしょう。

zzzed

simple past tense and past participle of zzz

「Wiktionary」

ZZZAT の地位を脅かす可能性があるのは、さきほど紹介した zzz の語義の中で zzz の異綴として紹介されている zzz-zzz-zzz でしょうか。

これが見出し語になったら、もはや他の単語に勝ち目はなさそうに思います。

それとも「破られない記録はない」という言葉の通りに、いつか脅威の新人が登場してくるのでしょうか。

 
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秘密の動物学

17070201

英語で「動物学」は zoology。そういった学問の道に進む人というのは、子どもの頃から動物が大好き!という人が多いのかもしれません。

ただ動物は動物でも、この世界に存在が確認されていない動物、例えば、河童・ツチノコ・雪男などにどうしようもなく心惹かれてしまう人は zoology の道に進むことはできないのでしょうか?

しかし豊かな英単語の世界には、こんな言葉も用意されていました。

cryptozoology

NOUN

mass noun The search for and study of animals whose existence or survival is disputed or unsubstantiated, such as the Loch Ness monster and the yeti.

Oxford Dictionaries

[crypto-]は「秘密の、隠れた」を意味する接頭辞で、cryptozoology は「未確認動物学」の意味。

上記の語義に出てくるネッシーやイエティなど、まさに存在が確認されていない動物を研究するための学問です。

もちろん現実の世界においては、この cryptozoology が正式な学問とみなされることはないでしょう。

しかし少なくとも「ことば」の世界というのはそのような規範から自由であるということを、この cryptozoology のような単語は私たちに示しています。

私たちのことばは自由であり、ことばが自由であるということは私たちの生もまた自由である。そんな教訓をたった一つの単語からも学ぶことができる、というのは言い過ぎでしょうか。


grrrl

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英語辞書を眺めていたらこんな面白い英単語を見つけました。

grrrl (also grrl)

NOUN

A young woman regarded as independent and strong or aggressive.

Oxford Dictionaries

grrrl は「自立した強い女性」の意味。

語源の欄には grrr(動物の吠える声)と girl(女の子)を混ぜた単語と説明されています。

Origin

1990s: blend of grrr, representing the sound of an animal growling (and thus human anger) and girl, originally a variant of girl in riot girl.

この grrrl は[r]が三つ並んでいるという点、そして母音がないという点において珍しい単語。

気になるのはその発音ですが、音声は引用元の Oxford Dictionaries のサイトで聞くことができます。

何となく girl に近い音にも聞こえますが、実際には次のような違いがあります。

girl /ɡəːl/
grrrl /ɡrrl/

grrrl の方は綴りだけでなく、発音記号にも母音がありません。

[r]の発音が苦手な人にとっては、最も発音の難しい単語なのではないでしょうか。


フィンランド語学習記 vol.484 − ドイツのナッツ

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このところ、おやつによくクルミを食べています。

塩も何の味もついていないシンプルなものを、休憩の際にポリポリポリポリ。

やや味気ないと思った時期もありましたが、どうもあの食感が癖になってしまったようです。

食べ過ぎはよくないと思いますが、スナック菓子よりはヘルシーでしょう。

なお手元のクルミのパッケージには California Walnuts Fresh Pack との表記があります。

英語で「クルミ」は walnut。それではフィンランド語ではいったい何と言うのでしょう?

気になったので、まずは Google 翻訳で変換してみました。

walnut → saksanpähkinä

何だかかなり長い単語。おそらくは複合語なのでしょう。

改めて Wiktionary で調べてみると、次のような語源が出ていました。

Compound of Saksan (“Germany”) + pähkinä (“nut”).

saksanpähkinä は saksan(ドイツの)+pähkinä(ナッツ)という組み合わせ。

なぜドイツ?

もちろん気になったので調べてみたのですが、自分のフィンランド語力では解読できる情報に限りがあってよくわからず。

単にドイツが原産ということなのか、ドイツ人がよく食べているものとしてフィンランドに伝わったのか、いくつかの説を想像してみることはできます。真相は如何に?


フィンランド語学習記 vol.483 − ゆっくりと、はっきりと

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フィンランド語教室のテキスト『suomea suomeksi 2』に次のようなスキットが出てきました。

− Vaimoni ei ymmärrä minua.
− Niinko? Voi voi! Hyvänen aika! Sepä ikävää! Mutta ehkä se johtuu siitä, että Te puhutte niin nopeasti ja epäselvästi. Yrittäkää puhua hiukan hitaammin ja selvemmin.

(妻が私を理解してくれないんだよ。)
(そうなの? それは、それは。残念なことだね。でも、たぶんそれって早口ではっきりしない話し方をしているからじゃないの。もう少しゆっくりと、はっきりと話してみたら。)

フィン
ymmärtää understand 理解する
hyvänen aika oh my goodness 何と!
sepä ikävä what a pity 残念
A johtua+[-stA] be caused by Aは[-stA]に理由がある
nopeasti fast, quickly 速く
epäselvästi unclearly 不明瞭に
hiukan a little 少し
hitaasti slowly ゆっくりと
selvästi clearly 明瞭に
yrittää try 試みる

 

スキットの最後に出てくる表現は、会話で使えそうなのでメモ。

Puhu hiukan hitaammin.(もう少しゆっくりと話してください。)
Puhu hiukan selvemmin.(もう少しはっきりと話してください。)

hitaammin は「ゆっくりと」を意味する副詞 hitaasti の比較級。

selvemmin は「はっきりと」を意味する副詞 selvasti の比較級。

副詞の比較級の作り方はこちらから。

副詞の比較変化はおさらいしつつ、さきほどの表現はそのままの形で覚えてしまった方がよさそうです。

それにしても「ゆっくりと、はっきりと」話したくらいで、それまで自分のことを理解してくれなかった奥さんに理解してもらえるものなのでしょうか? この話の続きが気になります。


「偏在」と「遍在」の違いとは?

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お互いに字面のよく似た単語「偏在(へんざい)」と「遍在(へんざい)」の違いは何でしょう?

いくつかの国語辞書を引いてみた結果、一番シンプルで分かりやすかった三省堂国語辞典の語釈を引用してみます。

へんざい[偏在](名・自サ)

〔文〕かたよってあること。

「富のーをふせぐ」

「三省堂国語辞典 第七版」

へんざい[遍在](名・自サ)

〔文〕広くゆきわたって、どこにでもあること。

「三省堂国語辞典 第七版」

偏在は「かたよってあること」、遍在は「広くゆきわたって、どこにでもあること」。

字面は似ているのに意味はほぼ正反対。こういう単語のペアというのは非常に珍しいのではないでしょうか。

この二つがごちゃまぜになってしまうという人は「人(にんべんの偏在)には格差がある」と覚えておけばよいかもしれません。

また「偏在と遍在の違いくらいわかっている」という人でも、手書きではなくタイピングで文章を入力しているとつい誤変換をしてしまうことはあるはず。

しかもひとたび誤変換をしてしまうと、推敲の段階でそれを見つけるのはかなり大変です。

偏在 偏在 偏在 偏在 偏在 偏在
偏在 偏在 偏在 遍在 偏在 偏在
偏在 偏在 偏在 偏在 偏在 偏在

 

そういうケースも含めて、間違えやすい日本語の一つなのかなと思います。

 
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