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どこかで聞いたことがあるようなゾンカ語の数詞について

photo credit: Fred Alix via photopin cc

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ゾンカ語という言葉をご存知でしょうか?

ゾンカ語は、インドと中国の間、ヒマラヤの南面に位置するブータン王国の公用語。母語話者は約20万人、ブータンの共通語としての話者は約60万人とのこと。

以前購入した白水社の『日本語の隣人たちⅡ』という本にこのゾンカ語が紹介されているのですが、その数詞を見ていたらおもしろいことに気が付きました。

まずは1から10。

1 ci:(チー)
2 ‘nyi(ニィー)
3 sum(スム)
4 zhi(ジ)
5 nga(ンガ)
6 dru(ドゥ)
7 tö:n(テーン)
8 gä:(ゲー)
9 gu(グ)
10 cutham(チュタハム)

 

この音、どこかで聞いたことがあると思いませんか?

??

そう、日本語の数詞に響きが似ているのです。

特に1-5のあたりはそっくりではないかと。

さらに11から20。

11 cuci(チュチ)
12 cunyi(チュニィ)
13 cusum(チュスム)
14 cuzhi(チュジ)
15 cenga(チェンガ)
16 cudru(チュドゥ)
17 cupduen(チュブドゥェン)
18 copge(チョブゲ)
19 cugu(チュグ)
20 nyishu(ニィシュ)、kheci(ケヘチ)

 

こちらも11-15のあたりはそっくり。それに20がニィシュというのは!!

偶然にしては出来すぎていると思うのですが、実際のところはどうなのでしょう?

もし何か知っている人がいたら、ぜひ教えてください!
 

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エストニア語・ラトビア語・リトアニア語の数詞を比べてみる

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ずいぶん前に『エストニア紀行』という本を読んでから、エストニアという国に興味を持っています。

『エストニア紀行』梨木香歩著 | Fragments

エストニアはラトビア・リトアニアと並んでバルト三国と呼ばれていますが、言葉の上ではむしろ北欧のフィンランドとのつながりが深いと言えるでしょう。

そのことは、例えば数字の綴りを見れば一目瞭然。

フィンランド語 エストニア語 ラトビア語 リトアニア語
1 yksi üks viens vienas
2 kaksi kaks divi du
3 kolme kolm trīs trys
4 neljä neli četri keturi
5 viisi viis pieci penki
6 kuusi kuus seši šeši
7 seitsemän seitse septiņi septyni
8 kahdeksan kaheksa astoņi aštuoni
9 yhdeksän üheksa deviņi devyni
10 kymmenen kümme desmit dešimt

 

「フィンランド語とエストニア語」「ラトビア語とリトアニア語」の綴りはそれぞれそっくり。

ただし、

フィンランド語の[y]がエストニア語では[ü]になっていたり、

ラトビア語の[c]がリトアニア語では[k]になっていたり、

リトアニア語の[n]がラトビア語では[ņ]になっていたり、

細かな違いが面白いですね。

これらの国は、地理的には北欧とバルト三国に分かれますが、言語的にはフィン・ウゴル語派とバルト語派に分かれます。

ゲルマン語派 フィン・ウゴル語派 バルト語派
北欧 アイスランド
スウェーデン
デンマーク
ノルウェー
フィンランド
バルト三国 エストニア ラトビア
リトアニア

 

歴史的な経緯で一時期、西と東に分かれてしまったフィンランドとエストニアですが、言語の上では親戚関係。

フィンランド語をきちんと習得すれば、エストニア語も少しは読めるようになるのかなと楽しみにしています。

世界の通貨記号とドル記号($)の謎

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アルファベットのSに縦線を一本引くとドル記号($)、Yに横線を二本引くと円記号(¥)になります。

世界の通貨記号には、このようにアルファベットに線を引いたものが数多くあります。

例えば、次の通貨記号はどこの国のものでしょう?

฿ Bに縦線一本
Cに縦線一本
Gに縦線一本
Kに横線一本
Nに横線二本
Pに横線二本
Tに斜線二本
Wに横線二本

 

??

??

??

正解はこちら。

国名 通貨名
฿ タイ バーツ
ガーナ セディ
パラグアイ グアラニー
ラオス キープ
ナイジェリア ナイラ
フィリピン ペソ
モンゴル トゥグルグ
韓国/北朝鮮 ウォン

 

こうして見ると、どれも通貨名の頭文字に線を入れたものになっています。

だとすると、ドル記号($)はなぜDではなくSなのでしょう?

(*なお通貨記号ではありませんが、Ðという文字はアイスランド語に存在するとのこと。)

これについては諸説あるようですが、有力な説は昔のアメリカで使われていたスペインの通貨ペソ(Peso)のPとSを重ね合わせたというもの。

しかしはっきりしたことはわかっていないようです。

$=ドルというのは当たり前になりすぎていて違和感はなかったのですが、他の通貨記号と比べてみたら不思議だということに改めて気付いたというお話でした。

サボテンはどこからやって来たのか?

photo credit: BettyNudler via photopin cc

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英語で「サボテン」は cactus(カクタス/キャクタス)。

語感があまり英語らしくないこの単語。調べてみるとギリシア語起源の単語なのだとか。

c.1600, from Latin cactus “cardoon,” from Greek kaktos, name of a type of prickly plant of Sicily (the Spanish artichoke), perhaps of pre-Hellenic origin…

『Online Etymology Dictionary』

そう言われてみると、カクタスというのは何となくギリシア語っぽい響きがありますね。(まあギリシア語を知っている訳ではありませんが。。。)

気になったので、各国語のサボテンを調べてみました。

ドイツ語 der Kaktus
ギリシア語 Κάκτος
スペイン語 cactus
フィンランド語 kaktus
フランス語 cactus
マレー語 kaktus

 

みごとに[k]と[c]のカクタスが並んでいます。

ほほーと思いつつ、ここで一つ重大な疑問が。

サボテンというのはいったい何語?

カタカナで書くだけに外来語かと思ったのですが、各国語のリストを見ても「サボテン」に近い単語は見当たりません。

どうしたものか?と思い、広辞苑を見てみるとこんな説明が。

サボてん【仙人掌】

(石鹸(せつけん)の意のポルトガル語 sabão と「手」との合成語の転)サボテン科の常緑多年草。。。(略)

『広辞苑』

サボテンの「サボ」は、ポルトガル語の sabão(サボン)から来たんですね。

しかしよくわからないのは、石けんとサボテンのつながり。

まさかサボテンで体を洗っていたわけではないでしょう。(ヘチマの過激版?)

はてな?と思い、Wikipedia を見てみるとこんな記述が。

日本には16世紀後半に南蛮人によって持ち込まれたのが初めとされている。彼らが「ウチワサボテン」の茎の切り口で畳や衣服の汚れをふき取り、樹液をシャボン(石けん)としてつかっていたため「石鹸のようなもの」という意味で「石鹸体(さぼんてい)」と呼ばれるようになったとする説が有力で、そのため1960年代ころまでは「シャボテン」のほうが正しいとする人がかなりいた。

Wikipedia「サボテン」より

なるほど。サボテンの樹液を石けんとして使っていたんですね。

これは知りませんでした!

ことばというのは時に思いがけないところから生まれてくるという、一つの好例だと思います。

ソチとウビフ語(Ubykh)

photo credit: kvitlauk via photopin cc

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2月6日に開幕したソチ・オリンピックも佳境を迎えています。

そんな中、アメリカ・マサチューセッツ州ボストンの日刊紙ボストン・グローブ(Boston Globe)がオリンピックに絡めてロシアの少数言語事情について報じています。

The amazing endangered languages of Russia – Ideas – The Boston Globe

オリンピックの開会式において、ロシアのアナウンサーは、ロシアには180もの民族がおり、それぞれが独自の文化と言語を持っていると誇らしげに語りました。その一方で、ボストン・グローブは次のように指摘します。

What the announcer didn’t mention is that many of those languages are under serious threat. UNESCO’s 2010 Atlas of the World’s Languages in Danger lists more than 130 Russian languages, placing an overwhelming portion of the country’s minority languages at least in the “vulnerable” category. The North Caucasus region near Sochi is a particularly dramatic example both of linguistic diversity—more than 40 languages are still spoken there—and language endangerment. In fact, Ubykh, the language that gave Sochi its name (it derives from an Ubykh word for “seaside”), is now extinct, mostly wiped out when the Russians brutally subdued the region in the 19th century.

(アナウンサーが言及しなかったのは、これらの言語の多くは深刻な脅威にさらされているということだ。ユネスコが2010年に発表した「危機にある言語の世界地図」には、130以上のロシアの言語がリストアップされており、ロシア国内の少数言語のうち圧倒的多数が vulnerable(不安定)というカテゴリーに分類されている。ソチ近郊の北コーカサス地方は、言語多様性(40以上の言語が話されている)と言語消滅危機の両方において特にめざましい例となっている。実際、ソチという名前のもとになったウビフ語(ソチはウビフ語の「海辺」という単語に由来する)は現在消滅している。ロシア人が19世紀にソチ一帯を容赦なく制圧したときにほとんど一掃されてしまったのだ。)

ソチという名前のもとになったウビフ語というのが気になったので、少し調べてみました。

ウビフ語を話していたウビフ人は、もともとソチのあたりに住んでいた民族で、最後の話者が1992年まで生存していたのだとか。

そして驚くべきはウビフ語の音韻体系。

ウビフ語は83の子音を持ち(但し、そのうち3つは借用語にしか現れない)、以前は世界でもっとも多くの子音を持つ言語であると考えられていた。母音は2つしかない。そのほかにも数々の点で特異な言語である。

Wikipedia「ウビフ語」より

83の子音とはすごい!

試しに日本語の子音を数えると[k, s, t, n, h, m, y, r, w, g, z, d, b, p, j]の15+αですので、83というのがいかにすごい数字かわかります。

[注]音素の数というのは、数え方(音素の定義)によって異なります。ウビフ語の83というのは絶対値ではありませんし、日本語の子音も弁別方法によっては20以上になると思われます。

こんなユニークな言語が永遠に失われてしまったというのは、悲しむよりほかありません。

オランウータンは何語? − 外来語の出身調査

がいらいご【外来語】

外国語で、日本語に用いるようになった語。狭義では、漢語を除く。伝来語。

『広辞苑』

日本語は外来語の多い言語。

それも英語だけでなく、さまざまな言語がもとになっています。

例えば、以下の単語がもともと何語に由来するのか想像できますか?

  • アリバイ
  • イクラ
  • オランウータン
  • 金平糖
  • サウナ
  • ミシン

これって外来語なの?という単語も含まれていたかもしれません。

今回のエントリーでは、これらの外来語の出身調査を行ってみました。

 

アリバイ

「アリバイ」は英語の alibi から。

アリバイというと推理小説を連想してしまいますが、もとは法律用語。

なお英語の alibi は、ラテン語の alius ibi(他の場所に)に由来するのだとか。

よってラテン語出身と言うこともできるのかもしれません。

 

イクラ

「イクラ」はロシア語の икра から。

こちらのサイトで発音を聞いてみるとまさにイクラ。

ただし日本のイクラはサケの卵ですが、ロシアのイクラはあらゆる魚の卵を指すのだそうです。

そうだとすると、キャビアもイクラの一種ということになりますね。

 

オランウータン

「オランウータン」はマレー語/インドネシア語の orang utan から。

orang は「人」、utan は「森」、orang utan は「森の人」という意味。

この他にマレー語から来た外来語はあるかな?と探してみたものの、ナシゴレンくらいしか見つからず。

しかしナシゴレンは外来語と呼べるほど浸透してはいませんね。(基準は何?と言われると難しいですが。)

 

金平糖

「金平糖」はポルトガル語の confeito から。

これにはびっくりしました。

「金平」は当て字、「糖」はたまたま音が一致したということなのでしょう。

金平糖は戦国時代にポルトガルから伝わったということですが、今でもポルトガルに行ったら似たようなお菓子があるのでしょうか??

 

サウナ

「サウナ」はフィンランド語の sauna から。

あるいはフィンランド語から来た唯一の外来語かもしれません。

冒頭の広辞苑の定義に従うなら、ムーミンも外来語と呼んでよいような気がしますが、さすがに固有名詞は違いますか。

サウナの次の候補は案外サルミアッキかもしれません。(100年後くらいには。。。)

 

ミシン

「ミシン」は英語の sewing machine から。

sewing machine の machine が訛ってミシンという音になったとのこと。

母音が一つずれただけで、何だかかわいらしい単語になりました。

ちょっと道を逸れていたら、ムシンやメシンやモシンとして生きる道もあったのかもしれません。

 

以上、今回はいくつかの外来語の出身調査を行ってみました。

こうして見ると日本語というのは、ことばの「るつぼ」なのだということがよくわかります。

探してみれば、まだまだ思いがけない由来の言葉があるのかもしれません。

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