嫉みと妬み(2)
以前のエントリーで嫉妬という単語を構成する「嫉み」と「妬み」の違いについて取り上げたことがありました。
その際は新明解国語辞典の語釈を引用しつつ、違いについてはよくわからないという結論に至りました。
そねむ【嫉む】
〔他人の幸運や長所を見て〕自分にはそれが望み得ないことを不満に思い、相手に悪い事が起こればいいと思う。
「新明解国語辞典 第七版」
ねたむ【妬む】
他人の幸運・長所をうらやんで、幸福な生活のじゃまをしたいという気持ちをいだく。
「新明解国語辞典 第七版」
改めてこの語釈を見ても、明確な違いはわかりません。
前回のエントリーにも書いたとおり、「嫉む」の方がやや強いと感じるくらいでしょうか。
しかしさきほど三省堂国語辞典を見ていたら、両者の違いがすぱっと表現されていて「おおっ」と唸ってしまいました。
ねたむ[妬む]
相手が自分よりすぐれている状態がうらやましくて、にくむ。
「三省堂国語辞典 第七版」
そねむ[嫉む]
〔文〕ねたむ気持ちを、ことばや態度に出す。
「三省堂国語辞典 第七版」
「妬む」は心に感情が生まれること、「嫉む」はそれを表に出すこと。
このとおりだとすれば実に単純明快な棲み分けです。
ただ念のため手持ちの他の国語辞書も調べてみたのですが、同様の提案をしている辞書は見当たりませんでした。
よってこの問題について結論を出すためには、もう少し情報を集める必要がありそうです。
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