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日本語

春は花 夏ほととぎす

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1968年に川端康成がノーベル文学賞を受賞したときの記念講演は道元禅師の有名な歌の引用から始まります。

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて冷しかりけり

Nobel Lecture by Yasunari Kawabata (short excerpt in Japanese) – Media Player at Nobelprize.org

もしこの歌を英語に訳すとしたら、どのような出だしになるでしょう?

??

冒頭の「春は花」からして、いったいどのように英訳したらよいのか思い浮かびません。

川端康成の「雪国」を始め、数々の日本文学を英訳したことで知られるエドワード・G・サイデンステッカーはこの歌を次のように訳しました。

In the spring, cherry blossoms; in the summer, the cuckoo.
In the autumn, the moon; in the winter, snow, clear, cold.

代案もないのにこんなことを言うのは恐縮ですが、苦心して何とか英語に置き換えたという感じがひしひしと伝わってきます。

俳句や短歌に見られるように日本語というのは簡潔な表現で余韻を持たせるのが得意。

この感覚を翻訳で再現するのはなかなか難しいのかなと思います。

もしかしたらこういった世界に魅せられて日本語を始める人も多いのかもしれません。


先生と後生

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「先生」の対義語は何でしょう?

と聞かれたら、おそらく普通の答えは「生徒」でしょう。

しかしちょっとひねって答えると「後生(こうせい)」という言葉もあります。

先生というのは、もともと読んで字の如く「先に生まれた人」の意味。そこから派生して「教師」の意味になりました。

一方の後生というのは「後に生まれた人」の意味。

日常会話で使うことはなかなかありませんが、論語の有名な一節に次のようなものがあります。

後生畏るべし。焉んぞ来者の今に如かざるを知らんや。

【原文】後生可畏也、焉知來者之不如今也

【一般的な和訳】 後輩はおそれるべきだ。将来の彼らが今の私に及ばないなどと、どうしてわかるものか。

【意訳】 全員が同意しただけで、それが真実だということにはならない。

Don’t make light of younger coworkers. They may get ahead of you sooner or later.

『英語で論語』より

考えてみると、この言葉の本当の意味が分かるようになってきたのはここ数年のことかもしれません。

後輩を見ていて「いつかはこの人に追い抜かれるのだろう」という感覚。

いや全然そんな気持ちになったことはない、という人はまだまだ若いのだと思います。

逆にしみじみとそれを感じるようなら、いつの間にか人生のステージを一つ上がったということなのかもしれません。

 

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仝(どう)

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iPhoneで「々」という字を入力しようとしたら「仝」という字が変換候補に出てきました。

一瞬、全体の「全」かと思いましたが、よく見ると「王」の部分が「工」になっています。

この文字は何だろう?と思って『漢字源』を調べてみたものの、のっていません。

次に Wikipedia を見てみると、こんな説明がのっていました。

仝(どう)は文字のひとつであり、特殊な漢字である。「同」の「古字」とされる。一般に、繰り返しを表す記号として用いられ「同上記号」という。

Wikipedia「仝」より

日常最も使われている繰り返し符号は、おそらく「々」でしょう。

しかし「々」が漢字ではないのに対して、「仝」はれっきとした漢字。

これらの文字の成り立ちについては「同→仝→々」と変化したという説もあるようです。

繰り返し符号には、この他にも「〻」(二の字点)、「ゝ」(一の字点)、「〵〳」(くの字点)など、さまざまな文字が存在します。

ただ「仝」という文字は見たことがなかったので、ちょっと新鮮な感じでした。

ところでこの文字が実際に使われている例はあるのでしょうか?

調べてみると、一つは人名で、例えば中国唐代の詩人に盧仝(ろどう)という人がいたとのこと。

もう一つは堅めの書類などで、「同上」を「仝上」と書くことがあるのだとか。

書類を読んでいて突然「仝上」という文字が出てきたら、一瞬「??」と思ってしまいそうですね。


コテンパン

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どこかで聞いて、最近すっかり頭から離れなくなってしまったのが、町あかりさんの「コテンパン」という曲。

サビの「コテンパーン、コテンパーン」の部分を聞いていると、コテンパンというのも面白い日本語の一つだということに気が付きます。

こてんぱん

論争などで徹底的にやり込めるさま。「ーに批判される」

「広辞苑 第五版」

この「こてんぱん」の語源はいったい何なのでしょう?

もしかしたら、パン・カステラ・コンペイトウなどと同じポルトガル語なのでは?と推測したものの、調べてみるとハズレでした。

「こてんぱん」は新明解を引くと、類語の「こてんこてん」に飛ばされます。

こてんぱん

こてんこてん「ーにやっつけられた」

「新明解国語辞典 第七版」

「こてんぱん」が「こてんこてん」から来ているのは確かなようです。

こてんこてん

肉体的または精神的な打撃が徹底的であるさま。完膚(かんぷ)なきさま。「ーにやられた」

「広辞苑 第五版」

こうして「こてんこてん」や「こてんぱん」の語義を見ていると、かなり辛辣な印象がありますが、実際の会話で使われる「こてんこてん」や「こてんぱん」にはどこかユーモラスでのんびりした雰囲気もあります。

こてんぱんにやっつけられたとしても、次の瞬間には何事もなかったかのように立ち上がることができる、

そんなイメージがあるのは、あるいは町さんの「コテンパン」のせいなのでしょうか?


「醍醐味」の語源とは?

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例えば、一人旅の醍醐味は、自分自身と向き合うこと。

などと言う時の「醍醐味」というのはいったいどんな味なのでしょう?

甘い? 酸っぱい? あるいはしょっぱい?

先日ネルケ無方さんの『道元を逆輸入する』という本を読んでいたら、この「醍醐味」の語源に関する説明がのっていました。

これはもともと仏教用語であり、大乗仏教の『大般涅槃経(だいはつねはんぎょう)』の中に次のような記述があるのだとか。

牛より乳を出し、乳より酪(らく)を出し、酪より生酥(せいそ)を出し、生酥より熟酥(じゅくそ)を出し、熟酥より醍醐を出す

P.97

これは牛乳からヨーグルトのような乳製品を作るときの精製段階のこと。

牛乳から始まって、最もおいしい醍醐に至るまでの五つの段階を表しています。

  1. 酪(らく)
  2. 生酥(せいそ)
  3. 熟酥(じゅくそ)
  4. 醍醐(だいご)

よって醍醐のもともとの意味というのは、現在のバターやヨーグルトのような乳製品。
(チーズという説もあり。)

ただこうして語られると何かとんでもなく貴重なもののようにも思えてきます。

ぜひ一度、本当の「醍醐味」を味わってみたいものですが、オリジナルの製法は既に失われてしまっているのだそう。

残念ながら古の味は想像することしかできませんが、それはそれでロマンのあることだと思います。

とてもおいしいヨーグルトに出会ったときには、今自分は古の醍醐味を味わっているのかもしれない、と想像力を働かせてみるのもよいかもしれません。

 

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運鈍根

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4月も一週間が過ぎました。

この春から新しく社会人になった人にとっては、荒波の中で必死にもがいているような時期かもしれません。

覚えるべきことは次から次へとやってきて、それを身に付けるのに精一杯という人も多いでしょう。

そんな最中、一旦立ち止まって、こんな問いについて考えてみるのはどうでしょう?

仕事で成功するために、最も必要な要素とは?

例えば、向上心、素直さ、人の気持ちをつかむ力、etc.

もちろんこの問いに正解がある訳ではありません。思い付く内容はきっと人それぞれでしょう。

それはそれとして、今回紹介したいのは成功に関するこんな故事成語。

運鈍根(うんどんこん)

成功するために必要な要素。幸運と愚鈍と根気。「運根鈍」とも。

「四字熟語の辞典」

幸運と根気というのは何となくわかるのですが、真ん中の愚鈍というのはどういう意図なのでしょうか?

ぐどん【愚鈍】

判断力が鈍く、何をやらせても満足に出来ない様子。

「新明解国語辞典 第七版」

辞書通りに捉えれば、愚鈍と成功は結びつかないようにも思います。

ただおそらくここで意図されているのは、何事も器用にこなすよりも、ちょっと不器用なくらいの人の方がいずれ大成するということなのだと思います。

そんな訳で、眼前の課題が上手くいかずに投げ出したくなってしまったときには、運鈍根の三文字を思い出して、もう一踏ん張り頑張ってみませんか。

気が付けば、何事もソツなく器用にこなす同期を見下ろすような、高みに達することができるかもしれません。

 
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