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フィンランド語

フィンランド語学習記 vol.305 − たくさん牛乳を飲んで

フィンランド語教室で使っているメインテキスト『suomea suomeksi 1』もそろそろ終わりが見えてきました。

ただこれまでに習った内容がきちんと頭に入っているとは言い難いので、古い課を読み返したり、『フィンランド語トレーニングブック』を使って既出の文法事項をおさらいしたりしています。

先日は『フィンランド語トレーニングブック』の命令形のページを見ていたら、次のような例文が並んでいました。

実際には動詞の辞書形を命令形に書き換えるという練習問題なのですが、今回は書き換えた後の文をのせてみます。

Kerro heti!(すぐに話して。)

Anna anteeksi!(許して。)

Juo paljon maitoa!(たくさん牛乳を飲んで。)

Ole hiljaa!(静かにして。)

Tule tänne!(ここへ来て。)

Kuuntele tarkasti!(しっかりと聞いて。)

Juokse äkkiä!(すぐに走って。)

Mene tuonne!(あっちへ行って。)

Vastaa oikein!(正しく答えて。)

Lepää tarpeeksi!(十分に休んで。)

Tee näin!(こういうふうにして。)

『フィンランド語トレーニングブック』P.61

こういう文を見ていると、例えば「たくさん牛乳を飲んで」というのはいったいどんな文脈で使うのだろう?などと想像してしまいます。

カルシウム不足なのか、身長を伸ばしたいのか、赤ん坊に呼びかけているのか、あるいは単に牛乳を買い過ぎてしまったのか、それとも?

また全体を眺めていると、偶然に並んだ11の命令文が人生の縮図のようにも思えてきます。

「しっかりと聞いて」と言われた次の瞬間には「あっちへ行って」と言われたり。。。

人生は持ちつ持たれつ。人に迷惑をかけたり、迷惑をかけられたりしながら生きていくしかないのだろうと感じたフィンランド語の例文でした。

 

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フィンランド語学習記 vol.304 − 複数入格の作り方

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前回のフィンランド語教室では、新しく複数入格の形を習いました。

 

複数入格とは?

フィンランド語の入格というのは「〜の中へ」を意味する格変化の形。

Matkustan Suomeen.(私はフィンランドへ旅行します。)
*matkustaa(旅行する)

Suomeen は「フィンランド」を意味する Suomi の入格の形。

[単数主格]Suomi
[単数入格]Suomeen

今回習ったのは、この入格の部分が複数になった形。

単数のおさらいも兼ねつつ、以下に作り方を見ていきましょう。

 

1)語幹が1つの母音で終わる場合

単数も複数も語末の母音を伸ばして[-n]を付けます。

joki(川) [単数語幹]joke [単数入格]jokeen
[複数語幹]joki [複数入格]jokiin

*入格では kpt の変化は起こりません。

 

2)語幹が2つの母音で終わる場合(単音節の語)

単数も複数も[-h-]を挟んでから、語末の母音を伸ばして[-n]を付けます。

maa(国) [単数語幹]maa [単数入格]maahan
[複数語幹]mai [複数入格]maihin

 

3)単数語幹が1つの母音、複数語幹が2つの母音で終わる場合(2音節以上の語)

単数は語末の母音を伸ばして[-n]、複数は[-h-]を挟んでから、語末の母音を伸ばして[-n]を付けます。

kauppa(店) [単数語幹]kauppa [単数入格]kauppaan
[複数語幹]kauppoi [複数入格]kauppoihin

 

4)語幹が長母音で終わる場合(2音節以上の語)

単数は[-seen]、複数は[-siin]を付けます。

huone(部屋) [単数語幹]huonee [単数入格]huoneeseen
[複数語幹]huonei [複数入格]huoneisiin

 

まとめ

語幹の作り方さえきちんとわかっていれば、そこから入格を作るのはそれほど難しくないように思います。

複数語幹の作り方がよくわからないという方は以下のエントリーにまとめてありますので、ご覧になってみてください。

フィンランド語学習記 vol.303 − アメリカ合衆国

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フィンランド語教室で使っているテキスト『suomea suomeksi』に次のような文が出てきました。

Yrjö-setä oli ollut viisi vuotta Yhdysvalloissakin.(ユルヨおじさんは5年間アメリカ合衆国にもいました。)
*setä(おじさん)、Yhdysvallat(アメリカ合衆国)、-kin(にも)

フィンランド語で「アメリカ合衆国」は Yhdysvallat.(ユフデュスヴァッラット)。

yhdys は「統合された」を意味する接頭辞。

vallat は「権力」を意味する名詞 valta の複数形。

[単数主格]valta
[複数主格]vallat

英語の United States に当たる表現なので、複数形になっています。

この Yhdysvallat が冒頭の本文では内格の形になっています。

[複数主格]Yhdisvallat
[複数内格]Yhdysvalloissa

今回はこの Yhdysvalloissa という形を作る手順を見てみたいと思います。

ただし Yhdysvallat → Yhdysvalloissa と直接変化させることはできないため、vallat の単数形 valta からスタートします。

valta 1)音節の数をチェック 2音節
valta 2)複数の印[i]を置く valtai
valtai 3)2音節の単語で[i]の前に[a]が来るときは、単語の最初の母音をチェック [a]
valtai 4)単語の最初の母音が[u/o]以外のときは[i]の前の[a]が[o]に変わる valtoi
valtoi 5)内格語尾[-ssA]を付ける valtoissa
valtoissa 6)kpt 変化により[-lt-]が[-ll-]に変わる valloissa

 

以上の手順により Yhdysvallat の内格は Yhdysvalloissa という形になりました。

「私はフィンランドにいる」なら単に Olen Suomessa. でよいものの、「私はアメリカにいる」と言うためには、Olen Yhdysvalloissa. と複数内格の形を使わなければなりません。

これまでにさまざまな国の名前を習ってきましたが、その中にアメリカ合衆国が出てこなかった理由がよくわかりました。これはややこしい。。。

フィンランド語学習記 vol.302 − ライオンたち

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フィンランド語で「ライオン」は leijona(レイヨナ)。

この leijona の複数語幹はどのように作ったらよいでしょう?

『フィンランド語文法ハンドブック』には次のような記述が。

-a/-ä で終わる3音節以上の語では、原則として名詞であれば -a/-ä は -o/-ö に変化し、形容詞であれば -a/-ä は消えてしまいます。

『フィンランド語文法ハンドブック』P.143

具体的な単語とその変化を挙げてみましょう。

名詞 peruna
(じゃがいも)
perunoi
形容詞 ihana
(すばらしい)
ihani

 

名詞のときは[a/ä]が[o/ö]に変化し、形容詞のときは[a/ä]が消える。これはルールの通り。

しかし leijona の場合はどうでしょう?

名詞 leijona
(ライオン)
leijoni

 

名詞なのに[a/ä]が消える。これはさきほどのルールに反しています。

フィンランド語教室の先生曰く leijonoi としてしまうと、母音が多すぎて発音しにくくなってしまうのだそう。

ライオンというのはもともと「猛々しい」という意味の形容詞だったとか、そういった歴史的理由を思い浮かべたのですが、それは考えすぎだったようです。

この程度の例外はどんな言語にもあるのでしょうが、ノンネイティブにとってはちょっとやっかいなライオンの語形変化のお話でした。

 

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フィンランド語学習記 vol.301 −[i]の文字と格闘する

photo credit: Aurinkolahti via photopin (license)

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このところフィンランド語教室のテキスト「suomea suomeksi」の内容がぐっと難しくなってきたと感じます。

その最大の原因はおそらく「複数形の格変化」。

もちろんこれまでにもフィンランド語の格変化というのは十分複雑だった訳ですが、複数形が出てきてから、より拍車がかかったような気がします。

例えば maissa という単語が出てきたときに、それが maa(国)という単語の複数内格[-i+ssA]であることに気付くのにずいぶん時間がかかってしまったり。

単数 複数
主格 maa maat
内格 maassa maissa

 

[i]の文字が複数形の印であるということはわかっているものの、あまりにもあちこちの単語に入り込んでいると頭の中の処理が追いつきません。

いっそ長い単語だとよいのですが、maissa のように短い単語となると逆に混乱してしまいます。

このあたりは理屈で覚えるよりも、インプットの量を増やすことで慣れていくしかないのでしょう。

まずは手元にあるテキストをしっかりと読み込むところから始めたいと思います。

フィンランド語学習記 vol.300 − 多くの年配の人々は

フィンランド語教室で使っているテキスト「suomea suomeksi」の Kappale 24 は次のような一文で始まります。

Monilla vanhoilla ihmisillä on tapana puhua samoista vanhoista asioista monta kertaa huomaamatta tai muistamatta, että toiset ovat kuulleet samat jutut jo monta kertaa.

一文が長い! 格変化も多い!

ということで、この一文を読み解くだけで、かなりの時間がかかってしまいました。

以下、いくつかのパーツに分けて、文の構造と意味をひもといていきたいと思います。

 

1)Monilla vanhoilla ihmisillä

フィン
moni たくさん
vanha 古い、年配の
ihminen

 

Monilla vanhoilla ihmisillä は「多くの年配の人々」を意味する Moni vanha ihminen の複数接格[-i+llA]の形。

主格 Moni vanha ihminen
複数接格 Monilla vanhoilla ihmisillä

 

「接格+on+〜」は、フィンランド語の所有文と呼ばれる形で「〜を持っている」という意味になります。

年配の人々はいったい何を持っているのでしょう?

 

2)on tapana puhua samoista vanhoista asioista monta kertaa

フィン
tapa 習慣
puhua 話す
sama 同じ
vanha 古い、昔の
asia 物事
monta kertaa 何度も

 

tapana は「習慣」を意味する tapa の様格[-nA]の形。

「tapana+動詞の原形」で「〜する習慣がある」の意味になります。

ここでは後に puhua が来ているので「話す習慣がある」の意味に。

年配の人々は何を話す習慣があるのでしょう?

続く samoista vanhoista asioista は「同じ昔の物事」を意味する sama vanha asia の複数出格[-i+stA]の形。

主格 sama vanha asia
複数出格 samoista vanhoista asiosta

 

「puhua+出格」で「〜について話す」の意味になります。

年配の人々は同じ昔話を何度もする習慣があるということなのでしょう。

文はさらに続きます。

 

3)huomaamatta tai muistamatta

フィン
huomata 気がつく
tai または
muistaa 思い出す

 

huomaamatta は「気がつく」を意味する huomata の第三不定詞欠格[-mAttA]の形。

辞書形 huomata tai muistaa
第三不定詞欠格 huomaamatta tai muistamatta

 

フィンランド語の第三不定詞欠格は「〜することなしに」の意味になります。

年配の人々は「気がつくことも、思い出すこともなしに」同じ昔話を何度もする習慣があるということなのでしょう。

文はさらに続きます。

 

4), että toiset ovat kuulleet samat jutut jo monta kertaa.

フィン
että 〜ということ
toinen 他の
kuulla 聞く
sama 同じ
juttu
jo もう
monta kertaa 何度も

 

että は「〜ということ」を意味する接続詞。英語の that に当たる単語です。

toiset は「他の」を意味する toinen の複数主格[-t]の形。

ovat kuuleet は「聞く」を意味する kuulla の現在完了形。

現在完了形になっているのは、昔からずうっと聞いているというニュアンスでしょう。

samat jutut は「同じ話」を意味する sama juttu の複数対格[-t]の形。

主格 sama juttu
複数対格 samat jutut

 

フィンランド語の対格は「〜を」の意味になります。

すなわち年配の人々は「他の人がもう何度も同じ話を聞いたということに」気がつくことも、思い出すこともないということなのでしょう。

文はこれでおしまい。

 

5)まとめ

そんな訳で全文(というか一文)を一気に訳してみると、

Monilla vanhoilla ihmisillä on tapana puhua samoista vanhoista asioista monta kertaa huomaamatta tai muistamatta, että toiset ovat kuulleet samat jutut jo monta kertaa.

(多くの年配の人々は、他の人がもう何度も同じ話を聞いたということに気がつくことも、またそのことを思い出すこともなく同じ昔話を何度もする習慣がある。)

こんな感じになるでしょうか。

。。。疲れたので、コーヒーを一杯。

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