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「きゃりーぱみゅぱみゅを知っていますか?」を英語に訳してみる

photo credit: HolleyandChris via photopin cc

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日本語の「知っている」という動詞は、ずいぶん幅広い意味を持っています。

普段はそのことをあまり意識することもないのですが、英作文などで「知っている」を英訳しようとすると、この多義性に直面することに。

試しに次の文を英語に直してみましょう。

あなたはきゃりーぱみゅぱみゅを知っていますか?

英語圏の人にこの質問をする場合、その意図はきゃりーぱみゅぱみゅさんの詳細な活動内容や人となりについて知っていますか?ということではなく、きゃりーぱみゅぱみゅという名前を聞いたことはありますか?というくらいのところでしょう。

そうだとすると、know よりも hear of を使った方が適切ということになります。

Do you know Kyary Pamyu Pamyu?(きゃりーぱみゅぱみゅと知り合い?)
Have you heard of Kyary Pamyu Pamyu?(きゃりーぱみゅぱみゅって名前を聞いたことはある?)

「知っている=know」と覚えていると、ついつい上の文を作ってしまいます。

もちろん文脈によっては、それでよいこともあるでしょう。しかし大抵の文脈では、下の文の方が適切なのではないでしょうか。

それでは know という動詞は常に acquaintance(面識)を表すのかといえば、必ずしもそうではありません。前置詞と組み合わせると次のような意味も表すことができます。

I know of Kyary Pamyu Pamyu.(きゃりーぱみゅぱみゅって人がいるのは知ってるよ。)
I know about Kyary Pamyu Pamyu.(きゃりーぱみゅぱみゅがどんなことをしている人なのかは知ってるよ。)

このあたりの感覚はちょっと難しいのですが、使いこなせるようになれば表現の幅がぐっと広がると思います。

前置詞一つで動詞の意味がこんなに変わってしまうというのも不思議と言えば不思議ですね。

[-esque]の付く英単語

photo credit: lapidim via photopin cc

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ドビュッシー(Claude Debussy)の「2つのアラベスク」は好きなピアノ曲の一つ。

有名な曲なので、どこかで聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

「2つのアラベスク」のフランス語原題は Deux Arabesques。

Deux Arabesques
Two Arabesques
2つのアラベスク

 
arabesque というのはアラビア風の唐草模様を意味する単語。そこから転じてバレエのポーズやクラシック音楽の作品を表すことばになりました。

arabesque の[-esque]というのは「〜風の」を意味する接尾辞。英語にはこの[-esque]を持つ単語が他にもたくさんあります。

1 arabesque 〔美〕唐草[アラビア]模様
〔バレエ〕アラベスク(のポーズ)
〔楽〕アラベスク(華やかな小曲)
2 burlesque バーレスク、茶番、パロディ
3 grotesque <人・物などが>奇怪な、異様な、恐ろしい
4 humoresque 〔楽〕ユーモレスク(ユーモアのある軽快な楽曲)
5 picaresque 悪漢の、悪漢を題材とした(小説など)
6 picturesque (場所が主に古風で)絵のように美しい
7 Ramboesque ランボーのような
8 Romanesque ロマネスク様式の、ロマネスク風の
9 statuesque 彫像のような、均整のとれた

*語義は『ウィズダム英和辞典』より。

5)picaresque というのは、いわゆる悪人が主人公の物語を表す単語。

ただし日本のピカレスク小説は、本当の意味での悪人というより、アウトローな生き方を描いたものが主だと思います。阿佐田哲也さんの「麻雀放浪記」などが典型でしょうか。

また接尾辞[-esque]は、これ以外にもさまざまな単語と組み合わせて「〜風の」という意味を表すのに使うことがあります。

Wiktionary にはこんな単語ものっていました。

Kafkaesque(カフカ風の)

その作家の名前を出すことで、あるイメージやスタイルを連想・共有することができるということなら、こんな組み合わせもありでしょう。

Soseki-esque(漱石風の)
Mishima-esque(三島風の)

Googleで検索してみたら mishima-esque はそれなりの件数がヒットしました。この認知度はすごいですね。

 
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フィンランド語学習記 vol.150 − 同義語の違いを探ってみる

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フィンランド語教室53週目のレポート。

授業の前に、冬休みの課題であった動詞157語の暗記チェックを行いました。

ペアになって、一人が「運転する」と言ったら、もう一人が「ajaa」とフィンランド語に直します。

しばらくやってみたところ、およそ3分の2くらいは正解。しかし残り3分の1はすっかり抜けていました。

かなり練習したのに残念! しかし何語であれ、なかなか覚えられない単語というのはありますよね。

改めて手元の動詞プリントを見直していると、同義語のペアは覚えるのが難しいということに気付きました。

例えば、jaksaa(ヤクサー)と viitsiä(ヴィーツィア)という単語。プリントではどちらも「〜する気力がある」という意味を与えられています。

jaksaa(〜する気力がある)
viitsiä(〜する気力がある)

このままだと「〜する気力がある」という日本語から二つの動詞を連想しなければなりません。これでは覚えるのも大変。

意味が似ている英単語の微妙な違いを調べるときには英英辞典が便利という経験があったので、できることならフィン・フィン辞典を引いてみたいところ。

しかしフィン・フィン辞典は持っていないため(持っていても読めないと思いますが)、オンライン辞書の Wiktionary で英訳を探ってみました。

まずは jaksaa から。

jaksaa

(intransitive) To manage, have enough strength.

(transitive, auxiliary, + infinitive) To manage, have enough strength (to sth).

なるほど。

  • manage「なんとかやりとげる」
  • have enough strength「十分な力がある」

というような感覚なんですね。

iPhoneアプリの『MOT Finnish-English』では、こんな訳と例文も。

jaksaa

can, be able to, cope, feel up to

Jaksatko tehdä sen?(Can you do it?)

「jaksaa=できる」と覚えてしまうと、既出の単語(osata, voida)と混同してしまうのがやや難点。

osata (能力的に)できる
voida (可能性として)できる
jaksaa (なんとか)できる?

 
とりあえずは「なんとかやりとげる」という訳語を付記しておこうと思います。

続いて viitsiä へ。

viitsiä

To bother.

Wiktionary の説明はシンプル。

bother には「悩む」という意味もありますが、この場合は「わざわざ〜する」の方に近いでしょうか。

『MOT Finnish-English』の訳と例文も見てみましょう。

viitsiä

take the trouble, go to the trouble

Kiitos, että viitsit viedä koiran ulos.(Thanks for going to the trouble of taking the dog out.)

viitsiä には「面倒なことをやる」というニュアンスがあるんですね。

とりあえずは「わざわざ〜する」という訳語を付記しておこうと思います。

jaksaa(〜する気力がある、なんとかやりとげる)
viitsiä(〜する気力がある、わざわざ〜する)

こうして見ると、初めは同じ「〜する気力がある」という意味を与えられていた二つの単語の性格がかなり明らかになりました。

遠回りなようでも、こんな風に調べてみることで少しは記憶の補助になるかもしれません。

 
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フィンランド語学習記 vol.149 − 夕食をめぐって

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フィンランド語で「朝食」は aamiainen(アーミアイネン)、「昼食」は lounas(ロウナス)。

そして「夕食」は päivällinen(パイヴァッリネン)または illallinen(イッラッリネン)。

夕食が二つあるのはなぜ?というのが本日のテーマ。

この二つの単語、Google 翻訳で「フィン→日」変換をすると、どちらも夕食という日本語になります。

しかしよくよく定義を見てみると、

  • päivällinen は「夕方の16-19時頃の食事」
  • illallinen は「夜の20時以降の食事」

を指すとのこと。

päivällinen に「主な食事」や「正餐」という訳語を当てている辞書もあるので、

päivällinen = dinner
illallinen = supper

という関係が成り立つのではないかと推測しました。

英語の supper は「軽い夕食」という意味。OALDの定義も見ておきましょう。

supper

the last meal of the day, either a main meal, usually smaller and less formal than dinner, or a snack eaten before you go to bed

『Oxford Advanced Learner’s Dictionary』

supper というのは昼に dinner を食べた後の夕食であり、夜に dinner を食べた後の夜食でもあります。

実際、Google 翻訳で「フィン→英」変換をすると、

päivällinen → dinner
illallinen → supper

となりました。

そこでさきほどの「フィン→日」変換と合わせてみると、次のようになります。

フィン
aamiainen breakfast 朝食
lounas lunch 昼食
päivällinen dinner 夕食
illallinen supper 夕食

 

しかし念のため、Google 画像検索でそれぞれの単語を調べてみました。

すると、どう見ても illallinen の方が豪華な感じ。いや豪華というよりはフォーマルな感じでしょうか。少なくとも supper のような「軽い夕食」というイメージはありません。

日本語にするなら「晩餐」という言葉がしっくりくるような気がします。

いずれにしても「朝食・昼食・夕食」という日本語の枠組みには収まり切らない文化の違いがあることは間違いないでしょう。

またそもそも一日三食というのは、どの程度万国共通なのでしょうか?

日本でも江戸時代の初期までは一日二食だったそうですし、もし一日二食や四食がスタンダードという言語文化圏があるなら、その食事をいったいどのように翻訳するのか気になります。

食べる時間にもよりますが、もし四食なら「朝食・昼食・夕食」+「夜食」になるのかもしれません。

と書いていて、フィンランド語で「夜食」は何と言うのかな?と思ったので調べてみると yöpala(ウオパラ)という単語を見つけました。

フィン
yöpala night meal 夜食

 

yö は「夜」の意味。Google 翻訳では「夜のスナック」と変換されます。夜食に遠からずといったところでしょう。

以上、今回は何だかまとまりのないエントリーになってしまいましたが、いろいろ調べてみて「夕食」という単純な単語ひとつを取ってみても、言葉の壁を越えて理解するのは大変だということがよくわかりました。

このギャップを時には深く掘り下げつつ、時には軽やかに飛び越えて、異文化とのコミュニケーションを図っていく必要があるのでしょう。

Comma story − from TED-Ed

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一寸のコンマにも五分の魂。

ということで、本日は英文に使われるコンマの話。

日本語の読点(、)と比較すると、英文のコンマというのはずいぶん規範的です。

例えば英文で3つのものを併置するとき、コンマの打ち方は「A, B and C」または「A, B, and C」というのが一般的。

ビートルズの名曲『Here, There and Everywhere』もこのルールに適っています。

それでは次の英文のうち、本当にコンマが必要なのはどちらの文でしょう? またその理由は何でしょうか?

a) If you can’t explain it simply, you don’t understand it well enough.
b) You don’t understand it well enough, if you can’t explain it simply.

TED-Ed の動画「Comma story」では、このあたりの感覚をおもしろい視点から説明しています。

わずか5分の動画なので、リスニングの練習も兼ねて、改めてコンマの意義を確認してみるというのはいかがでしょう?

原題と邦題が全く異なるおすすめ映画3本

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先日、フィンランド映画『旅人は夢を奏でる』についてのエントリーを書きました。

ミカ・カウリスマキ監督『旅人は夢を奏でる』@イメージフォーラム | Fragments

『旅人は夢を奏でる』のフィンランド語の原題は『Tie Pohjoiseen』。日本語に訳せば「北への道」。邦題とはずいぶん異なります。

今回はこのように原題と邦題が全く異なるおすすめ映画を3本紹介してみたいと思います。

 

大人は判ってくれない(1959)フランソワ・トリュフォー監督

フランス語の原題は『Les Quatre Cents Coups』。各単語の意味は次のとおり。

quatre(4)
cent(100)
coup(打撃、殴打)

原題をそのまま訳せば「400回の打撃」。これはフランス語の「ばか騒ぎをする」というような意味の慣用句から来ているのだとか。

英語タイトルは直訳の『The 400 blows』なので、英語圏の人にとってはよくわからないタイトルになってしまっています。

 

火の馬(1964)セルゲイ・パラジャーノフ監督

ウクライナ語の原題は『Тіні забутих предків』。

原題の意味は「忘れられた祖先の影」。英語タイトルも『Shadows of Forgotten Ancestors』となっています。

同名のウクライナ文学が映画の原作になっており、映画も前編ウクライナ語で製作されています。(ただし監督のセルゲイ・パラジャーノフはグルジア出身。)

カメラワークと色彩が印象的な忘れられない一作。『火の馬』という邦題はそれなりにしっくりくると思うのですが、どうでしょう?

 

ギター弾きの恋(1999)ウディ・アレン監督

英語の原題は『Sweet and Lowdown』。

lowdown は「卑劣な、堕落した」などを意味する形容詞。

おそらく映画の主人公エメット・レイのキャラクターを指して「やさしいけれどダメな奴」のような意味合いで使っているのでしょう。

『Sweet and Lowdown』という英語の語感はとてもいいなと思いますが、このイメージを損なわずに日本語に訳すのは至難の業ですね。

以上、邦題からはなかなか想像できない原題の映画3本を紹介してみました。もちろんタイトルだけではなく、映画本編もおもしろいのでおすすめです!

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