数詞と数字
おとといから各国語の数詞に関する話題を取り上げています。
フィンランド語学習記 vol.141 − longest 7 | Fragments
きのうのエントリーでは、長い数詞の例として、ズールー語の1〜10を紹介しました。
longest 7 − ズールー語の場合 | Fragments
それでは逆に、最も短い数詞を持つ言語は何語でしょうか?
いくつか調べた結果、かなりシンプルだと思われるのがエスペラント。
きのう取り上げたズールー語と比較してみましょう。
エスペラント | ズールー | |
---|---|---|
0 | nul | iqanda |
1 | unu | kunye |
2 | du | kubili |
3 | tri | kuthathu |
4 | kvar | kune |
5 | kvin | kuhlanu |
6 | ses | yisithupha |
7 | sep | yisikhombisa |
8 | ok | yisishagalombili |
9 | naŭ | yisishagalolunye |
10 | dek | yishumi |
エスペラントは一番長い「4、5」でもわずか4文字。それに対してズールー語の「9」は16文字もあります。
*yisishagalolunye は頑張ってカナにすると「イシシャガルルーニェ」という感じでしょうか。
さて短い数詞といえば、日本語の「一、二、三、四、五、六、七、八、九」はどうなのだろう?と思われた方もいるかもしれません。
しかし今回「長い・短い」と言っているのは、あくまで「数詞」の話。
日本語の「一二三四五六七八九」はあくまで漢「数字」ですので、別の区分と考えた方がよいでしょう。
なお数字の世界には、私たちに最も馴染みのあるアラビア数字(0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9)以外にも、さまざまな文字が存在します。
ローマ数字 | 漢数字 | デーヴァナーガリー数字 | |
---|---|---|---|
0 | – | 零 | ० |
1 | I | 一 | १ |
2 | II | 二 | २ |
3 | III | 三 | ३ |
4 | IV | 四 | ४ |
5 | V | 五 | ५ |
6 | VI | 六 | ६ |
7 | VII | 七 | ७ |
8 | VIII | 八 | ८ |
9 | IX | 九 | ९ |
10 | X | 十 | ೯ |
デーヴァナーガリー数字というのは、サンスクリットで使われている数字。
現代の日本で使われているのはアラビア数字に漢数字、そしてときどきローマ数字といったところですが、世界にはまだまだたくさんの数字が存在します。
そんな数字の世界をあちこち探検してみるのも、おもしろいかもしれません。