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フィンランド語学習記 vol.310 − 窓の開け閉め

photo credit: ⇇ via photopin (license)

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フィンランド語教室で使っているテキスト『suomea suomeksi』に次のようなスキットが出てきました。

− Suljenko ikkunan? Onko sinulla kylmä?(窓を閉める? 寒い?)

− Sulje vain. Tai anna olla auki. Se on samantekevää.(閉めたら。あるいは開けておいても。どちらでもいいよ。)

− Kadulta tulee niin paljon melua ja pölyä, että panen sen mieluummin kiinni,…(騒音やホコリが通りから入ってくるよ。できれば窓を閉めたくなるくらいに。)

*sulkea(閉める)、ikkuna(窓)、antaa(そのままにする)、auki(開)、samantekevä(取るに足らない)、katu(通り)、melu(騒音)、pöly(ホコリ)、mieluummin(できれば)、panna 〜 kiinni(〜を閉める)

「閉める」という意味を表すのに一つ目の文では sulkea という動詞、三つ目の文では panna 〜 kiinni という動詞句を用いています。

教室ではそれぞれの対義表現も習いました。

sulkea(閉める) ←→ avata(開ける)
panna 〜 kiinni(〜を閉める) ←→ panna 〜 auki(〜を開ける)

 

ちょっとしたニュアンスの違いなのかもしれませんが、基本的な表現なのでどちらも使いこなせるようにしておきたいと思います。

ただ sulkea, avata, panna という三つの動詞は、どれも語形変化がやっかい。

sulkea(閉める)

単数 複数
一人称 suljen suljemme
二人称 suljet suljette
三人称 sulkee sulkevat
avata(開ける)

単数 複数
一人称 avaan avaamme
二人称 avaat avaatte
三人称 avaa avaavat
panna(置く)

単数 複数
一人称 panen panemme
二人称 panet panette
三人称 panee panevat

この三つの動詞の語形変化を考えるだけでも、よい練習になりそうです!

人工言語トキポナ(toki pona)のシンプルな世界

世界最大の英語辞書『オックスフォード英語辞典』には約600,000の英単語が収録されています。

一方、成人の英語のネイティブスピーカーが知っている語彙の総数は約20,000〜30,000と言われています。

一般的に語彙というのは多ければ多いほどよいと思われがちですが、そもそも私たちが日常生活を営む上で、最低限必要な語彙というのはどれくらいあるのでしょう?

現存する英単語のうち、使用頻度の高い0.1%を残して、残りの99.9%を使用禁止にしたら、生活にどの程度支障が出るのでしょうか?

そんな思考実験への示唆を与えてくれる人工言語の一つにトキポナ(toki pona)があります。

toki pona

トキポナはカナダ・トロント在住の翻訳者 Sonja Lang によって設計された人工言語で、特筆すべきはその語彙数がわずか123語ということ。

123語?

そんな数で本当に必要な意思の疎通を図ることができるのでしょうか?

例えば、数詞というのは、どの言語でもそれなりの語彙数を持っている訳ですが、トキポナのシステムは次のようになっています。

Toki Pona has root words for one (wan), two (tu), and many (mute). In addition, ala can mean zero, although its more literal meaning is “no” or “none”.

Wikipedia「Toki Pona」より

トキポナの数詞は「1」を意味する wan、「2」を意味する tu、「たくさん」を意味する mute、「0」を意味する ala の4つで構成されているとのこと。

そしてこれ以外の数、例えば「3」は tu wan、「4」は tu tu と表わすのだそうです。

要は何進法にするかという問題なので、この仕組みに慣れてしまえば、案外不自由することもないのかもしれません。

そんな興味深い人工言語トキポナの教則本が米アマゾン(amazon.com)で販売されていたので、思わず購入してしまいました。

*残念ながら日本のアマゾン(amazon.co.jp)では購入できません。

届いたら、またこのブログで紹介してみたいと思います。

北欧の台風

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台風11号が世間を騒がせています。

先日のフィンランド語教室にて、「台風」はフィンランド語で taifuuni(タイフーニ)と言うことを教えてもらいました。

だとすると台風というのは、万国共通語なのかな?と思い、北欧やバルトの言葉で「台風」を何と言うのか調べてみました。

デンマーク語 tyfon
エストニア語 taifuun
フィンランド語 taifuuni
アイスランド語 fellibylur
リトアニア語 taifūnas
ラトビア語 taifūns
ノルウェー語 virvelstorm, tyfon
スウェーデン語 tyfon

 

そもそも「台風」というのは、東アジア近隣の熱帯低気圧の名称ですから、北欧やバルトの国々に台風が存在する訳ではありません。

そんな中、アイスランド語(fellibylur)とノルウェー語(virvelstorm)だけが独自の単語を持っているということは、その地域特有の「風」があるということなのでしょうか?

またそもそも「台風」というのは何語なんだろう?と思って調べてみると、中国語起源、アラビア語起源、ギリシア語起源など、さまざまな説があるようです。

言われてみると typhoon という言葉には国籍不明のミステリアスな響きがあるような気も。

どこからともなくやってくる台風と同じように、typhoon の起源も謎に包まれているんですね。

フィンランド語学習記 vol.309 − kokemus と elämys

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午前中で仕事が終わり、夜のフィンランド語教室まで時間がぽっかりと空いてしまったある日のこと。

家に帰るのも面倒なので、カフェに籠って、これまでに習った単語の総復習をしていました。

単語の数が増えてくると、中には似たような意味のペアも出てきます。例えば、

kokemus(経験、体験)
elämys(経験、体験)

これまでの経験から、単語の微妙なニュアンスを知りたいときには、英語を経由した方がわかりやすいこともあるので、フィン・英辞書の『Suomi-englanti-suomi-taskusanakirja』を調べてみました。すると。。。

kokemus

experience

『Suomi-englanti-suomi-taskusanakirja』

elämys

experience

『Suomi-englanti-suomi-taskusanakirja』

全く同じ!

仕方ないので、困ったときの「Wiktionary」を調べてみました。すると。。。

kokemus

experience

「Wiktionary」

elämys

experience, especially an emotional or exciting one

「Wiktionary」

なるほど!

同じ experience でも、elämys の方は感情的でわくわくするようなものを指すんですね。

そうだとすれば、

kokemus(経験)
elämys(体験)

と訳し分けてみるのも、ありかもしれません。

何となく「経験」よりも「体験」の方が、主役の感情が動いているような気がしませんか。

その含みはさておき、日本語ネイティブなら「経験」と「体験」という二つの単語を無意識のうちに使い分けている訳ですから、フィンランド語ネイティブの人もおそらく kokemus と elämys という二つの単語を無意識のうちに使い分けているのでしょう。

ことばの使い方というのは難しいですね。

フィンランド語学習記 vol.308 − tarttua

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前回のエントリーでは、動詞 tutustua の用法を取り上げました。

…tutustua(知り合う)という動詞には、目的語が入格の形になるという特徴があります。

Hauska tutustua sinuun.(あなたと知り合えて嬉しいです。)

フィンランド語学習記 vol.307 − tutustua

目的語が入格の形になる動詞は、この tutustua 以外にもたくさんあって、その一つに tarttua(くっつく)という動詞があります。

フィンランド語の語法書『Tarkista Tästä』には、次のような例文がのっています。

TARTTUA(verbi, intransit)

tarttua + N ill Virus tarttuu herkästi lapsiin ja vanhuksiin.
Tupakansavu tarttuu vaatteisiin.
Tartu tilaisuuteen!

 

『Tarkista Tästä』P.133

例文を自分なりに訳してみると、こんな感じに。

Virus tarttuu herkästi lapsiin ja vanhuksiin.(ウィルスは子どもとお年寄りにたやすく伝染する。)
Tupakansavu tarttuu vaatteisiin.(タバコの煙は服にしみつく。)
Tartu tilaisuuteen!(チャンスをつかめ!)

「伝染する」や「しみつく」という語義は、その後の入格のイメージとよくマッチしているので、「tarttua+入格」という組み合わせはかなりしっくりくる感じ。

チャンスをつかめ!の「つかむ」も、今、目の前にある機会に飛び込め!と解釈すれば、なぜ入格を使うのかわからないことはありません。

フィンランド語の肝は格変化だとは思いますが、入格なら入格という形を覚えるだけではなく、語法の知識と組み合わせることで使える表現を少しずつ増やしていきたいものです。

フィンランド語学習記 vol.307 − tutustua

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フィンランド語教室の一番最初のクラスで習ったフレーズの一つに、Hauska tutustua.(知り合えて嬉しいです。)という挨拶表現があります。

ここで使われている tutustua(知り合う)という動詞には、目的語が入格の形になるという特徴があります。

Hauska tutustua sinuun.(あなたと知り合えて嬉しいです。)

sinuun は「あなたは」を意味する sinä の入格の形。

[主格]sinä(あなたは)
[入格]sinuun(あなたの中へ)

tutustua の目的語が入格の形になるというのは覚えれば済む話。ただしフィンランド語には、目的語が入格の形になると、その目的語を修飾する形容詞も入格の形になるという特徴があります。

フィンランド語教室で使っているテキスト『suomea suomeksi』の第25課には、この「tutustua+入格」の形を含んだ次のような文が出てきます。

Kun Liisa oli seuramatkalla Roomassa, hän tutustui moniin mielenkiintoisiin ja hauskoihin ihmisiin.
(リーサがツアー旅行でローマにいたとき、彼女は大勢の面白く楽しい人々と知り合いました。)
*seuramatka(ツアー旅行)、moni(たくさん)、mielenkiintoinen(面白い)、hauska(楽しい)、ihminen(人)
長い!

tutustua の後の部分は、次のように複数入格の形になっています。

主格 moni mielenkiintoinen hauska ihminen
複数入格 moniin mielenkiintoisiin ja hauskoihin ihmisiin

 

ihminen のように[-nen]で終わる単語は、単数入格が必ず[-seen]、複数入格が必ず[-siin]という形になるので覚えるのは比較的簡単。

一方、hauska → hauskoihin という変化をひねり出すのは難しいですね。

それにしてもなぜこんなにも多くの格変化が必要なのか? 謎は深まるばかりです。

(。。。でも、頑張って覚えます。)

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