にっちもさっちも

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例えば仕事をしていて、手詰まりになってしまい、どうしようもない。
そんなときもあるでしょう。
A:こりゃもうにっちもさっちも行かないわー。
B:まあまあ、コーヒーを一杯。
B:まあまあ、コーヒーを一杯。
こんなときに使う「にっちもさっちも」というのは、いったいどこからやってきた言葉なのでしょう?
にっちもさっちも【二進も三進も】
〔否定表現と呼応して〕進退きわまって、どうにも動きのとれない状態にある意を表わす。
「新明解国語辞典 第七版」
にっちもさっちもは「二進も三進も」と書くんですね。
語源由来辞典によると、このにっちもさっちもというのはそろばん用語なのだとか。
にっち(二進)というのは、2で割り切れること。さっち(三進)というのは、3で割り切れること。
つまり「にっちもさっちも行かない」というのは、2でも3でも割り切れずに計算に困ってしまうという意味なのだそう。
とはいえ、考えてみると、2でも3でも割り切れない数というのはたくさん存在します。
5、7、11、13、17、19……
並べてみるとわかりますが、その多くは素数なんですね。
これくらいの出現頻度でいちいち手詰まりになっていたら大変だと思うのですが、これは単なる言葉の綾なのでしょうか?
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