フィンランド語学習記 vol.304 − 複数入格の作り方
前回のフィンランド語教室では、新しく複数入格の形を習いました。
複数入格とは?
フィンランド語の入格というのは「〜の中へ」を意味する格変化の形。
Matkustan Suomeen.(私はフィンランドへ旅行します。)
*matkustaa(旅行する)
*matkustaa(旅行する)
Suomeen は「フィンランド」を意味する Suomi の入格の形。
[単数主格]Suomi
[単数入格]Suomeen
[単数入格]Suomeen
今回習ったのは、この入格の部分が複数になった形。
単数のおさらいも兼ねつつ、以下に作り方を見ていきましょう。
1)語幹が1つの母音で終わる場合
単数も複数も語末の母音を伸ばして[-n]を付けます。
joki(川) | → | [単数語幹]joke | → | [単数入格]jokeen |
→ | [複数語幹]joki | → | [複数入格]jokiin |
*入格では kpt の変化は起こりません。
2)語幹が2つの母音で終わる場合(単音節の語)
単数も複数も[-h-]を挟んでから、語末の母音を伸ばして[-n]を付けます。
maa(国) | → | [単数語幹]maa | → | [単数入格]maahan |
→ | [複数語幹]mai | → | [複数入格]maihin |
3)単数語幹が1つの母音、複数語幹が2つの母音で終わる場合(2音節以上の語)
単数は語末の母音を伸ばして[-n]、複数は[-h-]を挟んでから、語末の母音を伸ばして[-n]を付けます。
kauppa(店) | → | [単数語幹]kauppa | → | [単数入格]kauppaan |
→ | [複数語幹]kauppoi | → | [複数入格]kauppoihin |
4)語幹が長母音で終わる場合(2音節以上の語)
単数は[-seen]、複数は[-siin]を付けます。
huone(部屋) | → | [単数語幹]huonee | → | [単数入格]huoneeseen |
→ | [複数語幹]huonei | → | [複数入格]huoneisiin |
まとめ
語幹の作り方さえきちんとわかっていれば、そこから入格を作るのはそれほど難しくないように思います。
複数語幹の作り方がよくわからないという方は以下のエントリーにまとめてありますので、ご覧になってみてください。