セミの鳴き声のオノマトペ

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今の部屋は、窓のすぐ外に銀杏の木が生えているので、この季節はセミの鳴き声がうるさいくらい。

ミーン、ミンミンミンミー。

日本語にはそんなセミの鳴き声を表わすオノマトペ(擬音語)が実にたくさん存在します。

その一部を拾ってみると、

セミ 鳴き声
アブラゼミ ジージリジリジリ
クマゼミ シャー、シャー
ツクツクボウシ ツクツクボーシ、ツクツクボーシ
ニイニイゼミ チィー
ヒグラシ カナカナ
ミンミンゼミ ミーン、ミンミンミンミー

*鳴き声の表記は「兵庫県立 人と自然の博物館 ホームページ」より。

ツクツクボウシの「ツクツクボーシ」やヒグラシの「カナカナ」などは、言われてみれば、確かにそのように聞こえてくるから不思議なもの。

しかし日本語のわからない人にツクツクボウシの鳴き声を聞いてもらって、どんな風に聞こえるか表現してもらったなら、おそらく「ツクツクボーシ」とは全く違った音になることでしょう。

つまり、犬の「ワンワン」や猫の「ニャーニャー」という鳴き声が日本語の中にしか存在しないように、ツクツクボウシの「ツクツクボーシ」も日本語の中にしか存在しない擬音語の一つ。

そう考えると、セミの種類によってこれほど様々な鳴き声を使い分ける日本語というのは、本当に驚くべき言語だと思います。

果たしてこんな言語は日本語のほかにあるのでしょうか? 気になるところです。