割愛にはなぜ「愛」の字が含まれるのか?
詳細については、時間の都合上、割愛いたします。
割愛という単語には、なぜ「愛」という字が含まれているのでしょう?
愛しているなら、何も省略することはないのに。。。そんなことを疑問に思ったので、辞書を調べてみました。
かつあい【割愛】
手放すには惜しいものを手放すこと。〔広義では、余裕が無いので文章や演説などの一部を省略する意にも用いられる〕
「新明解国語辞典 第七版」
この語義にはちょっとびっくり。割愛というのは「手放すには惜しいものを手放す」というのが本来の意味なんですね。
それならば「愛」という字が含まれるのも納得です。
自分は広義の「省略」の意味しか頭にありませんでした。
さらに調べてみると、この割愛というのは、上記のように間違った意味で理解されがちな言葉の一つなのだとか。
現代において「手放すには惜しいものを手放す」という正式な意味で割愛を使っている例というのは、案外少なくなっているのかもしれません。
ただ打ち合わせや会議などで、
詳細については、時間の都合上、割愛いたします。
と言ったときでも「この詳細はとんでもなく面白いんだけど、時間がないので泣く泣くカットするしかないんだよ。。。」というような含みがあれば、正しい用法ということになりますが、おそらくそんなケースは少ないはず。
逆にほっとすることの方が多いのではないでしょうか。。。
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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