まま

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「自由」というのは人間にとって大切な価値観の一つ。

しかしもしあなたの考えや行動が全て正しいものとして受け入れられるとしたら、いったいどのように感じることでしょう?

日本語にはそんな状態を表わすことばがあります。

まま

その人の思う(する)所が絶対なものとして許されること。

「新明解国語辞典 第七版」

この「まま」は、日本語の中では良い意味にも、悪い意味にも使われます。

まずは良い意味の方から見てみましょう。

ありのまま【有(り)の儘】

何の粉飾もせず、実情のままであること。

「新明解国語辞典 第七版」

おもうまま【思う儘】

その人の思う通りに事が運ぶ(を進める)ことを表わす。

「新明解国語辞典 第七版」

きまま【気儘】

なんの束縛も受けずに、思い通りに行動する様子。

「新明解国語辞典 第七版」

ありのままの自分をみなに受け入れてもらい、おもうまま、きままに日々を過ごすことができたなら、おそらく幸福な毎日と言えるのではないでしょうか。

続いて、悪い意味の方を見てみましょう。

ほしいまま【恣】

相手(の意向)を無視して、自分だけ勝手気ままにふるまう様子だ。

「新明解国語辞典 第七版」

わがまま【我(が)儘】

自分の思い通りにならなければ気が済まず、はた迷惑な行動をする様子だ。

「新明解国語辞典 第七版」

権力をほしいままにし、わがままに振る舞う人は傍迷惑な存在。しかし時には周りに迷惑をかけることも、人生をよりよく生きるためには必要なこと。

誰にも迷惑をかけない人生というのも何だか寂しいような気がします。

そのあたりを上手に按配しながら「まま」のある人生を送りたい、国語辞書をめくりながらそんなことを考えました。

 
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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