「老舗」は何と読む?

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鎌倉界隈にはいわゆる「老舗」の喫茶店がたくさんあります。休みの日にそんなお店を訪ね歩くのが最近の楽しみになっています。

今回はこの「老舗」という単語について。

しにせ【老舗・老肆】

〔為(シ)似せ、つまり父母の方針を守って踏み外さぬようにする意〕先祖代代の事業を守って(繁盛して)いる店。

「新明解国語辞典 第七版」

「老舗」という漢字を「しにせ」と読むのは考えてみると不思議な感じがしませんか。

「老舗」という漢字のどこにもそのような音のイメージはありません。ただしその漢字を当てるからには、そこには何らかの理由があるはず。

この場合も「老」「舗」という一文字単位のイメージと、老舗という言葉の「意味」は重なり合っています。おそらくそのような理由によって生まれた一種の当て字なのでしょう。

ところでこの「老舗」を「ろうほ」と読む人がいたら、間違いを指摘したくなりますが、たいていの辞書には「ろうほ」という読み方も掲載されています。

ろうほ【老舗】

「しにせ」の漢字表記の字音に従って読んだ文字読み。

「新明解国語辞典 第七版」

日常会話で使われているのを聞いたことはありませんが、こんなストレートな読み方もあるんですね。

辞書をパラパラとめくっていて偶然目にした思わぬ発見でした。

 
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