フィンランド語学習記 vol.350 − 所有接尾辞の使い方(1)

フィンランド語教室のテキスト『suomea suomeksi』も2冊目に入り、最初に出てきた文法事項は所有接尾辞の使い方。

以前にも少しだけ触れたことはあるものの、改めて整理しておきたいと思います。

 

所有接尾辞とは?

フィンランド語では、いわゆる代名詞の属格(英語で言えば my, your などの所有格)を使うときに、その後に来る名詞の語尾にも所有者を示すための接尾辞を付けることがあります。

「付けることがある」というのは、日常会話などではこの接尾辞が省略されることもあるため。しかしフィンランド語の正式な文法ではこれを付けるというルールになっているようです。

例えば、フィンランド語で「私のネコ」は minun kissa ですが、所有接尾辞を付けた正式な形は次のようになります。

[所有接尾辞なし]minun kissa(私のネコ)
[所有接尾辞あり]minun kissani(私のネコ)

ここでは kissani の[-ni]が一人称単数の所有接尾辞ということになります。

この他の人称についても、まとめて見てみましょう。

フィン
所有接尾辞なし 所有接尾辞あり
私のネコ minun kissa minun kissani
あなたのネコ sinun kissa sinun kissasi
彼/彼女のネコ hänen kissa hänen kissansa
私たちのネコ meidän kissa meidän kissamme
あなたたちのネコ teidän kissa teidän kissanne
彼ら/彼女らのネコ heidän kissa heidän kissansa

 

よーく見ると、人称によって接尾辞の形が変わっていることがわかります。

各人称の接尾辞は次のとおり。

一人称単数 minun [-ni]
二人称単数 sinun [-si]
三人称単数 hänen [-nsA]
一人称複数 meidän [-mme]
二人称複数 teidän [-tte]
三人称複数 heidän [-nsA]

 

つまり、代名詞の属格を使うときには、人称に応じた印を付ければよいということですね。了解!

、、、と言って済ませることができればよいのですが、そこは一筋縄ではいかないフィンランド語のこと、上記に付随した細かいルールが多々あります。

とはいえ、今日のところはまず原則のみ、しっかり押さえておくことにしましょう。