バイバイン

突然ですが、2の累乗っていくつくらいまで暗算をすることができますか?

2の累乗というのは、

  • 2×2=4
  • 2×2×2=8
  • 2×2×2×2=16

というように、2をどんどん掛け合わせていく計算のこと。

21 2
22 4
23 8
24 16
25 32
26 64
27 128
28 256
29 512
210 1024
211 2048
212 4096
213 8192
214 16384
215 32768

 

暗算だと、だいたいこのあたりが限界でしょうか。

この累乗の爆発力というものを、子どもの頃の私が強く意識するきっかけになったのが、ドラえもんの「バイバイン」というお話でした。

話の冒頭、のび太が一つの栗まんじゅうを前に悩んでいます。

「栗まんじゅうを食べたいが、食べればなくなってしまう。食べても、なくならないようにできないものか。」

そこでドラえもんが出してきたのが「バイバイン」という薬。これをかけると栗まんじゅうが5分ごとに2倍になるというのです。

喜ぶのび太。しかしドラえもんは栗まんじゅうを絶対に残さないようにと警告します。1→2→4→8という最初の増え方を見ている限りは問題なさそうなのですが。。。

結局、のび太は増えすぎて食べきれなくなった栗まんじゅうをゴミ箱に捨ててしまいました。

そのことを知って慌てるドラえもん。ゴミ箱を見ると、既に栗まんじゅうで溢れかえっています。

このままだと地球が栗まんじゅうで埋め尽くされてしまう!というので、最後は栗まんじゅうをロケットで宇宙に飛ばしてしまうというオチでした。

累乗というのは、最初はゆるやかに見えても途中からはびっくりするような速度で数が増えていきます。

5分ごとに2倍になる栗まんじゅうの増え方を計算してみると、

212(1時間後) 4096
224(2時間後) 16777216
236(3時間後) 68719476736
248(4時間後) 281474976710656
260(5時間後) 1152921504606846976
272(6時間後) 4722366482869645213696

 

1時間後に4096個だった栗まんじゅうは、2時間後には1677万を超え、3時間後には687億を超えてしまいます。

恐るべし、累乗の力。

それにしても宇宙に飛ばされた栗まんじゅうはいったいどうなったのでしょう?