シャベルとショベル

photo credit: Power shovel via photopin (license)
あの足を掛けて土を掘り起こす道具は「シャベル」なのでしょうか? それとも「ショベル」なのでしょうか?
まずは国語辞典を覗いてみましょう。
シャベル〔shovel〕
土砂や石炭などをすくったり穴を掘ったりするのに使う道具。ショベル。〔スコップと同義にも用いられる〕
「新明解国語辞典 第七版」
ショベル〔shovel〕
- シャベル
- 〔←shovel loader〕動力で土・砂などを(掘って)すくうための、バケットのついた土木工事用の機械。
「新明解国語辞典 第七版」
新明解ではシャベル=ショベルと定義しつつ、ショベルの方には「土木工事用の機械」という語義が付加されています。
これは工事現場などで見かけるあのショベルカー(油圧ショベル)のことですね。
そう言われてみれば、後ろに「カー」が付くとシャベルカーよりもショベルカーの方がしっくりくるような気もします。
いずれにしても、シャベル/ショベルというのはあくまで日本語表記の揺れの話であって、英語表記では shovel の一択。発音記号は次のようになります。
ʃˈʌv(ə)l
[ʌ]の音を考えると英語の発音はショベルよりシャベルに近いはず。
ただ日本語としてはどうなのか?と聞かれたときには、今のところシャベルとショベルの両方があると答えるよりほかないのかもしれません。
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