いわゆる so-called について

16040301

いわゆる

世間で普通に言っている。

「新明解国語辞典 第七版」

「彼はいわゆる優等生です」なんて言うときの「いわゆる」。その英訳としてよく使われるのが、so-called という表現。

しかしこの so-called には思わぬ含意があるので使い方には注意が必要です。

次の例文を見てみましょう。

His so-called friends betrayed him.

The so-called easy method seemed the hardest of all.

「Macmillan Dictionary」

この二つの so-called に共通しているのはたっぷりの皮肉が込められているということ。

友達(friends)は彼を裏切り、簡単な方法(easy method)は難しすぎるというのですから、文そのものが形容矛盾に陥っているとも言えるでしょう。

よって「彼はいわゆる優等生です」を褒め言葉として言いたいのであれば、

He is what is called an honor student.
He is what we call an honor student.
このように what is called / what we call を使った方が無難でしょう。

もちろん「彼はいわゆる優等生です」をたっぷりの皮肉を込めて言いたいのであれば、

He is a so-called honor student.
そのまま so-called を使って大丈夫です!