アアとパホイホイ
たいていの英語辞書において、一番最初に出てくる見出し語はアルファベットの A か、冠詞の a だと思います。
それでは A/a の次に来る単語とはいったい何でしょう?
辞書によっては、次のような見出し語がのっているかもしれません。
aa[ɑ́ːɑː]
n. アア溶岩:表面の粗い玄武岩質溶岩. cf. PAHOEHOE
(また a’a,aa)
語源
1859.<ハワイ語 ‘a‘ā
「ランダムハウス英和大辞典 第2版」
aa は「アア溶岩」という溶岩の名前。ハワイ語起源の単語なんですね。
ところで、さきほどの語義の中に出てきた PAHOEHOE というのは何だろう?と気になった人もいるかもしれません。
辞書を引いてみると、こちらも見出し語としてのっています。
pahoehoe[pəhóuihòui]
n. パホイホイ溶岩:表面が餅もちのように滑らかで,粘性の低いうねった形の玄武岩質溶岩. cf. AA
語源
1859.<ハワイ語 pāhoehoe
「ランダムハウス英和大辞典 第2版」
pahoehoe は「パホイホイ溶岩」という溶岩の名前。こちらもハワイ語起源の単語であるとのこと。
表面の粗い aa と表面が滑らかな pahoehoe。
こういう単語を見ていると、ハワイ語の世界をもっと覗いてみたくなりますね。
小学館 ランダムハウス英和大辞典
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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5月 14, 2016 @ 11:43:48
記事を見て、昔、キラウエアに行ったときのことを思い出しました。ガイド(もちろん日本語)さんが、ハワイ語で学術用語になっている数少ないことばだと、自慢げに話していました。帰国してから、高校の地学の参考書を本屋で立ち読みすると、溶岩の種類として確かにこの2つが載っていました(溶岩の種類は他にもあったようですが、忘れてしまいました)。おもしろかったのはパホイホイの発音、発音記号にもあるように、第一アクセントが最初のホイ、第二アクセントが2番目のホイ、パは弱く発音されますので、ホイホイ溶岩と聞こえてしまうところです。観光客の多くが、「ホイホイ」で笑っていました。もしかして、笑いを取るためにわざとそう発音したのかもしれませんが…。
懐かしく思い出しました。ありがとうございました。
5月 16, 2016 @ 01:19:56
Juokseva Nipsuさん
こんにちは。心温まるエピソードをありがとうございます。ハワイの人にとって、ハワイの外でも使われているハワイ語があるというのは嬉しいことなんでしょうね。そのガイドさんの得意げな顔が思い浮かぶようです。
残念ながらハワイには行ったことがないのですが、本場のパホイホイの発音、ぜひ聞いてみたいものです。