『翻訳できない世界のことば』

photo credit: Orillia Ontario Canada ~ Leacock Museum ~ Boat House ~ Heritage Site via photopin (license)
今、世界には数千の言語があり、私たちはお互いを理解するために翻訳という手段に頼っています。
その技術はもちろん素晴らしいものだと思いますが、翻訳という過程でこぼれ落ちてしまうものがあることもまた事実。
そのこぼれ落ちてしまったものの中には、いったいどのような世界が広がっているのでしょう?
今回紹介する『翻訳できない世界のことば』という絵本では、世界中の言語から、他の言語に移し替えるのが難しい、独特の手触り・ニュアンスを持った単語を集めて紹介しています。
本書では北欧の言語も多く取り上げられています。
PORONKUSEMA
トナカイが休憩なしで、疲れず移動できる距離
フィンランド語
解説によると poronkusema の距離は約7.5kmなのだそう。
この頃、ジョギングで4〜5kmくらい走っているので、もう少し頑張って poronkusema を目指してみようかと思いました。
また個人的に一番いいなあと思ったのは次の単語。
IKTSUARPOK
だれか来ているのではないかと期待して、何度も何度も外に出て見てみること。
イヌイット語
じわじわと心に染み入る素敵な表現。子供の頃にそんなことがあった訳でもないのですが、郷愁のようなものを感じます。
現代日本ならスマホでメールチェックといったところでしょうか?
この他、PISAN ZAPRA(バナナを食べるときの所要時間 マレー語)とか、COTISUELTO(シャツの裾を絶対ズボンの中に入れようとしない男の人 カリブ・スペイン語)のようにちょっと笑ってしまうような単語も収録されています。
ことばが好きな人なら、きっとお気に入りの一語を見つけられることでしょう。
また本書には日本語からも「KOMOREBI」「BOKETTO」「WABI-SABI」「TSUNDOKU」の4語が取り上げられています。
どのように定義されているのかは、、、ぜひ手に取って確認してみてください。
6月 08, 2016 @ 22:09:42
こんばんは。アオキです。毎日のページ更新、すごいですね。
その後も暇を見つけて拝見しております。最初は「関連記事」のところにあるものを気ままに読ませてもらっていましたが、途中から方向変換し、最初から読み進んでおります。なんとか2013年の1月まで進みました。
私もマイペースながら外国語(英語)を勉強しているので、学習法について書かれているものをとても面白く読んでいます。
それにしても住んでいる町の一角にフィンランド語の教室があるなんていいですね。私の住んでいるところはブログの中に書かれていたニュージーランドの町に近いようなところで、辺境という言葉がぴったりのところです。
また拝見させていただきますね。がんばってください。
6月 09, 2016 @ 22:16:12
poronkusemaは,トナカイのオシッコをする距離・時間だとhttps://fi.wikipedia.org/wiki/Poronkusemaにありました。
トナカイは,走りながらオシッコできないため,時々休みを入れる。その距離が約7.5kmなのだそうです。これ以上走らせると痙攣を起こすそうです。
なお,kusema(オシッコ休憩)は,kusi(オシッコ)から来ています。
日本にフィンランドからサンタさんがやってくる時,何回オシッコ休憩するのでしょうか??。
6月 12, 2016 @ 22:11:18
アオキさん
古い記事までお読みいただき、ありがとうございます。2013年なんて、いったいどんなことを書いていたのか、、、ちょっとドキドキしてしまいますね。
私も去年の春までは都内に住んでいたのですが、神奈川の方に引っ越してきて、フィンランド語教室は少々遠くなってしまいました。でも、通える距離にあるだけラッキーなのでしょう。
それでは、アオキさんの英語学習が上手くいきますよう、お祈りしています!
6月 12, 2016 @ 22:16:34
Jussiさん
コメントありがとうございます。なるほど、poronkusema にはそんな由来があったんですね。トナカイも大変ですね。
考えてみればメートル法だって誰かが決めたものですし、世界中にもっとさまざまな単位があったら面白いのに、と思ってしまいました。
6月 14, 2016 @ 20:47:28
Pitkästä aikaa!
この本面白いですね~
でもJussiさんに寄るとプラスαな説明がいるようで、しかしまだそれらを差し引いても楽しめる本だと思いました!著者のElla Frances Sandarsさんてどうやってこんな言葉たちに出会ったのか知りたくなりました。絵も色合いもとても素敵です。
6月 17, 2016 @ 11:28:53
nitecokatuさん
この本はもうアイディアがすごいですよね! できることなら自分もこのような言葉を集めてみたいですが、、、どうやったらよいのやら。
絵本としても素敵なので、書棚の見えるところに置いておきたくなります。