「風の便り」は英語で何と言う?

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どこからともなく伝わってきたニュース。

日本語にはこの「どこからともなく」というニュアンスを伝える次のような表現があります。

かぜのたより【風の便り】

  1. 風が吹きおくること。風の使い。
  2. どこから来たとも分からぬほのかな便り。うわさ。風のつて。風聞(ふうぶん)。

「広辞苑 第五版」

いかにも日本語的な表現だなと感じますが、調べてみると英語にも似たような表現があることがわかりました。

a little bird told me

Used to indicate that the speaker knows something but chooses to keep the identity of their informant secret.

a little bird told me it was your birthday

「Oxford Dictionaries」

日本語は「風」なのに対して、英語は「鳥」。

ただ使われている語彙は異なっていても、こういった表現を生み出す「想像力の働かせ方」のようなものは言語や文化を超えて、人間に共通のものなのかもしれません。

一点細かい違いとしては、英語の a little bird told me は情報源を意図的に隠すときに使う表現であるのに対し、日本語の「風の便り」はそもそも情報源があいまいだったり、情報源を忘れてしまったときに使うケースが多いような気がします。

論理の英語と感性の日本語の対比がおもしろいですね。