フィンランド語学習記 vol.410 − näyttää
『フィンランド語トレーニングブック』で既習文法の復習をしていたところ、次のような文が出てきました。
Mies näytti menestyvältä ihmiseltä.
(その男は成功する人間のように見えた。)
『フィンランド語トレーニングブック』P.177
フィン | 英 |
---|---|
näyttää | show, seem, appear |
menestyä | be successful, succeed |
ここでちょっと気になったのは näyttää という動詞の使い方。
後続の menestyvältä ihmiseltä がいわゆる離格[-ltA]の形になっています。
näyttää の後には離格が来るというルールがあるのだろうか?と思い、語法書の『Tarkista Tästä』を引いてみました。
NÄYTTÄÄ(verbi, transit)
näyttää + N all Näytä minulle, missä talossa sinä asut.
…näyttää + että-lause Näytän heille, että olen oikeassa.
NÄYTTÄÄ(verbi, intransit)
näyttää + N abl …
Hän näytti hyvin sairaalta.
これによると näyttää には他動詞(transit)と自動詞(intransit)の用法があるということがわかります。
そして他動詞のときは näyttää+向格[-lle]で「〜に見せる」、自動詞のときは näyttää+離格[-ltA]で「〜に見える」という意味になるよう。
他動詞 | Näytä minulle, missä talossa sinä asut. | どの家に住んでいるのか見せて。 |
---|---|---|
自動詞 | Hän näytti hyvin sairaalta. | 彼はかなり具合が悪そうに見えた。 |
これを踏まえて冒頭の文に戻ってみましょう。
Mies näytti menestyvältä ihmiseltä.
(その男は成功する人間のように見えた。)
ここでの näyttää(〜に見える)は自動詞なので、後続の単語が離格の形になっているのでしょう。
とはいえ、なぜ離格になるのか?感覚的にはしっくり来ないのですが、ここはそのまま覚えるよりほかなさそうです。