フィンランド語学習記 vol.412 − 夜のもう一つの姿
フィンランド語教室の再開に向けて、『フィンランド語トレーニングブック』を使って複数格変化の復習をしていました。
どんどんと新規の文法が出てくる中で、どうもこのあたりがあいまいになっていたのです。
『フィンランド語トレーニングブック』の Kappale 48 では動詞の過去語幹と名詞の複数語幹(いずれも i を付ける)を対比しながら、パターンごとに練習できる問題がのっていて、全体をざっと復習したいときにはとても助かります。
例えば、syödä(食べる)の過去語幹と yö(夜)の複数語幹の作り方を見てみましょう。
syödä(食べる)の過去語幹の作り方
syödä | 1)現在語幹を求める | → | syö |
syö | 2)複数の印[i]を置く | → | syöi |
syöi | 3) [i]の前に[ie][uo][yö]が来るときは、一文字目の[i][u][y]が消える。 | → | söi |
yö(夜)の複数語幹の作り方
yö | 1)単数語幹を求める(=そのまま) | = | yö |
yö | 2)複数の印[i]を置く | → | yöi |
yöi | 3) [i]の前に[ie][uo][yö]が来るときは、一文字目の[i][u][y]が消える。 | → | öi |
作り方がよく似ているので、過去語幹と複数語幹の作り方は合わせて覚えるのが効果的。
それにしても yö のように2つの母音のみで構成されている単語は複数形になると語頭の文字が変わってしまうんですね。
öi に yö の面影はなく、果たしてぱっと見たときに yö を連想できるかどうか。
もしこれを知らずに öi から辞書を引いてしまったら、永久に目当ての単語にたどり着けないという悲しい結果になりそうです。