世界史の教科書の中の北欧

photo credit: Miguel Virkkunen Carvalho Winter Scene via photopin (license)

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今、枕元に置いてあるのが山川出版社の『詳説世界史B』の教科書。

これを毎晩少しずつ読み進めるのが、最近のちょっとした楽しみになっています。

それにしても「世界史」と言うからには、北欧の歴史なども少しくらい扱っているものなのでしょうか?

索引から調べてみると、「第11章 欧米における近代国民国家の発展」の中にこんな記術がありました。

北ヨーロッパ諸国の動向

スウェーデンは北方戦争に敗れてバルト海の制海権を失い、北ドイツの領土もプロイセンに奪われた。しかし19世紀初めには憲法が制定され、やがて責任内閣制が成立した。ノルウェーはウィーン会議の結果、スウェーデン領となったが、独自の憲法をもち、1905年に国民投票により平和的に独立した。デンマークは、1864年にシュレスヴィヒ・ホルシュタインを失ったが、以後、農業・牧畜を主とする国づくりにつとめた。これら北欧3国はいずれも立憲君主制で議会の力が強く、政治・経済が安定し、外交面では列強主導の国際政治に関与しない自主的な平和路線をとり、国内の改革に力をそそいだ。

『詳説世界史B』P.271

教科書全体で北欧が登場するのはたったのこれだけ。3分の1ページ。

しかも気付いた人は気付いたと思いますが、スウェーデン・ノルウェー・デンマークの名前はあるのに、フィンランドについては言及なし。

どこかにフィンランドの「フ」の字くらいはないのだろうかと探していると、さきほどのページの一番下、注釈の部分にこんな一行を発見!

フィンランドも長くスウェーデン領であったが、1809年にロシアに割譲された。

That’s all.

もちろん教科書というのはスペースが限定されているのでやむを得ない面はありますが、「たったこれだけかーい」と寂しい気持ちになってしまいました。

この教科書を読み終わったら、いずれ北欧の歴史に関する本なども読んでみたいですね。