「有給休暇」の短縮形は「有休」と「有給」のどちらが正しいのか?

17051601

会社員の人なら一度は考えたことがある内容かもしれません。

「有給休暇」の短縮形は「有休」と「有給」のどちらが正しいのでしょう?

改めて国語辞書を引いてみると、どちらも見出し語になっていることがわかりました。

ゆうきゅう[有休](名)

←有給休暇。

「三省堂国語辞典 第七版」

ゆうきゅう[有給](名)

  1. 給料がしはらわれること。「ー休暇〔=給料をもらいながら取れる休暇。有休〕」(←→無給)
  2. ←有給休暇。

「三省堂国語辞典 第七版」

これによると、どちらの見出し語にも「有給休暇」の意味が出ています。

つまり有休と有給の違いというのは、有給休暇の一文字目と三文字目をとるか、一文字目と二文字目をとるかという違いであって、どちらも正しいということ。

ただ有給の方には、もう一つ「給料がしはらわれること」という意味も出ています。

ということは「有給」と表現した場合、別の意味に解釈されてしまう可能性もあるので、有給休暇の意味で使いたいときには「有休」と表現した方が確実とも言えるでしょう。

ただ個人的には「有休・有給」どちらの表記にもちょっとした収まりの悪さのようなものを感じてしまいます。

「ゆうきゅう」というのは、当然ながら休みがあるだけ、給与があるだけではなく、その両方があってはじめて「ゆうきゅう」になります。

しかし有休という字面に「給与がある」という意味は含まれていませんし、有給という字面に「休みがある」という意味は含まれていません。それらの意味は略された部分にあるのです。

そのため会話では普通に使っていた「ゆうきゅう」を漢字で書こうとしたときに、「あれ? ホントにこれでいいのかな?」と思ってしまうのかもしれません。

みなさんはいかがでしょうか?

 
三省堂国語辞典 第七版 三省堂国語辞典 第七版
価格: ¥1,700(記事公開時)
カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
App Storeで詳細を見る