balmy or barmy
多くの日本人は[l]と[r]の発音を苦手にしていると言われます。
そもそも日本語の音韻には[l]と[r]の区別がないので、これらの違いを聞き取ることが難しいですし、違いを聞き取れないから区別して発音するのも難しいという訳です。
今回はそんな[l]と[r]の使い分けに関するちょっと面白い例を一つ紹介してみたいと思います。
次の二つの単語はいったいどのように発音するでしょう?
balmy
ADJECTIVE
Characterized by pleasantly warm weather.
‘the balmy days of late summer’
barmy
ADJECTIVE
British informal
Mad; crazy.
‘I thought I was going barmy at first’
balmy は「さわやかな」、barmy は「ばかげた」の意味。
[l]と[r]の一文字違いでずいぶん異なった意味になっています。
しかしこの両者、発音記号はどちらも同じ /ˈbɑːmi/。
つまり[l]と[r]の文字は発音しないので、話し言葉においては両者を区別する必要はありません。
それで大丈夫なの?とも思いますが、実際の会話には文脈の支えがあるので、取り違えるケースは少ないのでしょう。(書き間違えるケースは多いにありそうですが。)
いずれにしても[l]と[r]の発音が苦手な人にとって、ありがたい単語であることは間違いないでしょう。