フィンランド語学習記 vol.517 − 後置詞あれこれ(1)

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フィンランド語教室のテキスト『suomea suomeksi 2』の新しい課で、フィンランド語の後置詞がまとめて紹介されていました。

フィンランド語は前置詞よりも後置詞の方が多い言語。そのため、これらの後置詞をきちんと暗記しておく必要があります。

まずは後置詞を含む例文を見てみましょう。

Aurinko menee pilven taakse.(太陽は雲の後ろへ隠れる。)
Aurinko on pilven takana.(太陽は雲の後ろにある。)
Aurinko tulee pilven takaa.(太陽は雲の後ろから出て来る。)
Pilvi tulee auringon eteen.(雲は太陽の前へ出て来る。)
Pilvi on auringon edessä.(雲は太陽の前にある。)
Pilvi menee pois auringon edestä.(雲は太陽の前から過ぎて行く。)

[注]フィンランド語の後置詞は原則として「属格+後置詞」という形で用います。

主格 属格+後置詞
pilvi(雲) pilven takana(雲の後ろに)
aurinko(太陽) auringon edessä(太陽の前に)

 

先ほどの例文から後置詞だけを抜き出すと次のようになります。


〔行く〕

〔ある〕
から
〔来る〕
後ろ taakse
(後ろへ)
takana
(後ろに)
takaa
(後ろから)
eteen
(前へ)
edessä
(前に)
edestä
(前から)

 

eteen, edessä, edestä のセットはそれぞれ入格[-Vn]、内格[-ssA]、出格[-stA]の格語尾に対応しているのでわかりやすいですが、taakse, takana, takaa のセットはそのような法則性がないのでそのまま覚えるしかありません。

その際には後置詞単体で覚えるよりも、次のように例文で(動詞とセットで)覚えてしまった方が「動き」のイメージを掴みやすくなるような気がします。

Aurinko menee pilven taakse.
Aurinko on pilven takana.
Aurinko tulee pilven takaa.

以上、本日はここまで。明日はもっと多くの後置詞を扱います。