忖度とは − 2017年の Google 検索ランキング

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2017年の Google 検索ランキングが発表されました。

個人的に気になったのは「○○とは」の部門。

ある言葉の意味を知りたいと思ったときに、辞書を引くより、Google の検索窓に「○○とは」と入力する人は多いでしょう。

今年のトップテンは次のようなリストでした。

  1. 忖度 とは
  2. プレミアムフライデー とは
  3. リベラル とは
  4. 共謀罪 とは
  5. valu とは
  6. jアラート とは
  7. ハンドスピナー とは
  8. 溶連菌 とは
  9. 衆議院解散 とは
  10. 排他的経済水域 とは

やはり世相を反映した言葉のリストになっているような気がします。

ところで、このうち国語辞書に出ている言葉はどれくらいあるのでしょう?

新語に強いと言われている三省堂国語辞典で調べてみたところ、次の4つが出ていました。

そんたく[(×忖度)](名・他サ)

〔文〕〔相手の気持ちを〕おしはかること。推測。

「意向をーする」

「三省堂国語辞典 第七版」

☆☆リベラル〔liberal〕

一(形動ダ)自由主義的。

「ーな考え」

二(名)自由主義の立場(をとる人)。

「三省堂国語辞典 第七版」

ようれんきん[溶連菌](名)〔←溶血性連鎖球菌〕

〘医〙連鎖球菌のうち、しょうこう熱・へんとう炎・中耳炎・敗血症などの、炎症や かのう(化膿)性の病気のもとになる細菌。

「三省堂国語辞典 第七版」

はいたてきけいざいすいいき[排他的経済水域](名)

〘法〙その国の領海の外がわで、沿岸から二百海里までの水域。水産資源や海底資源に対する、その沿岸国の独占的な権利行使が認められる。経済水域。EEZ。

「三省堂国語辞典 第七版」

いくら新語に強いとは言っても「プレミアムフライデー」のように今年出てきた言葉まで拾うことは不可能です。

そういう意味では、10分の4というのはなかなかのカバー率。

プレミアムフライデーは、今後、私たちの暮らしに定着すれば、辞書に掲載されることもあるでしょう。(現時点では可能性は低そうですが。)

この Google 検索ランキングというのは、この一年間に人々の興味を引いた物事を客観的に示す指標の一つ。

たった10のキーワードで、2017年を俯瞰できてしまう面白い試みだと思います。

 
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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