フィンランド語学習記 vol.552 − 着たり、脱いだり(1)

18022801

きのうに続いて、フィンランド語教室のテキスト『suomea suomeksi 2』に出てきた例文を紹介してみたいと思います。

Panen vaatteet päälle.(私は服を着る。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)

シンプルな表現ですが、一語ずつ見ていきます。

 

panen, riisun

Panen vaatteet päälle.(私は服を着る。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)

panen は「着る」を意味する動詞 panna の一人称単数形。

タイプ3の動詞である panna の活用は次のとおりです。

単数 複数
一人称 panen panemme
二人称 panet panette
三人称 panee panevat

 

riisun は「脱ぐ」を意味する動詞 riisua の一人称単数形。

タイプ1の動詞である riisua の活用は次のとおりです。

単数 複数
一人称 riisun riisumme
二人称 riisut riisutte
三人称 riisuu riisuvat

 

vaatteet

Panen vaatteet päälle.(私は服を着る。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)

vaatteet は「服」を意味する名詞 vaate の複数対格[-t]の形。

単数主格 vaate
複数対格 vaatteet

 

ここでなぜ複数対格(vaatteet)になるのか?

正直よくわかりません。

「対格=全体」と「分格=部分」という視点で考えると、服全体を着る訳ではないのだから複数分格(vaatteita)を使うべきなのでは?と思ってしまいます。

それとも「今、そこにある服の全体」というニュアンスなのでしょうか?

 

päälle, päältä

Panen vaatteet päälle.(私は服を着る。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)

päälle は「上へ」、päältä は「上から」を意味する副詞。

ここでは panna 〜 päälle.(〜を着る)、riisua 〜 päältä.(〜を脱ぐ)という熟語として覚えておいた方がよいでしょう。

ただし päältä の方は( )が付いていることからもわかるように省略されることもあります。

 

以上、今回は服を着たり、脱いだりするときの表現を見てきました。

明日は引き続き、服以外のものを身につけたり、外したりするときの表現を見ていきます。