although の綴り方

18042001

英語で「〜だけれども」を意味する although は「オールゾウ」と発音します。

発音記号の一例を挙げれば /ɔːlˈðəʊ/。

ただ「オールゾウ」と発音するためには although の後ろの3文字[-ugh]は必要ないのではないか?

あるいは一歩譲って、後ろの2文字[-gh]は必要ないのではないか?

そんな風に考える合理的な人もいるかもしれません。

この問題に関する面白いコラムが英語辞書 Merriam-Webster のウェブサイトに出ていました。

‘Altho’ vs. ‘Although’ | Merriam-Webster

短いコラムなので興味のある人は読んでみてほしいのですが、これによると、昔は although とともに altho という綴りも一般的に使われていたというのです。

実際 Wiktionary を調べてみたら、altho という見出し語も存在していました。

altho

(informal, chiefly US) Alternative spelling of although

「Wiktionary」

面白いのは、Simplified Spelling Board(シンプルな綴り推進委員会?)や National Education Association(全米教育協会)といった組織が中心となってシンプルな綴り(この場合は altho)の使用を推進したものの、結局は定着しなかったというエピソード。

「言葉は生き物であり、時代とともに変わっていく」ということは一面の真実である一方、「人間は習慣の生き物であり、一度定着した習慣を変えることは容易なことではない」ということもまた一面の真実。

合理性だけでは決して割り切れないところが、言葉の魅力の一つなのかなと思います。