although の綴り方
英語で「〜だけれども」を意味する although は「オールゾウ」と発音します。
発音記号の一例を挙げれば /ɔːlˈðəʊ/。
ただ「オールゾウ」と発音するためには although の後ろの3文字[-ugh]は必要ないのではないか?
あるいは一歩譲って、後ろの2文字[-gh]は必要ないのではないか?
そんな風に考える合理的な人もいるかもしれません。
この問題に関する面白いコラムが英語辞書 Merriam-Webster のウェブサイトに出ていました。
‘Altho’ vs. ‘Although’ | Merriam-Webster
短いコラムなので興味のある人は読んでみてほしいのですが、これによると、昔は although とともに altho という綴りも一般的に使われていたというのです。
実際 Wiktionary を調べてみたら、altho という見出し語も存在していました。
altho
(informal, chiefly US) Alternative spelling of although
「Wiktionary」
面白いのは、Simplified Spelling Board(シンプルな綴り推進委員会?)や National Education Association(全米教育協会)といった組織が中心となってシンプルな綴り(この場合は altho)の使用を推進したものの、結局は定着しなかったというエピソード。
「言葉は生き物であり、時代とともに変わっていく」ということは一面の真実である一方、「人間は習慣の生き物であり、一度定着した習慣を変えることは容易なことではない」ということもまた一面の真実。
合理性だけでは決して割り切れないところが、言葉の魅力の一つなのかなと思います。