嘘をつけ

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物書堂さんが出している『新明解国語辞典』アプリのインデックスに「慣用句」というメニューがあります。

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この慣用句の一覧を眺めていた時に、気になったのがこちらの表現。

【嘘をつけ】

噓をつきたいならついてみろ、それが噓であることなど、こちらにはすっかり分かっているのだぞ、の意味で、噓をついた相手を非難するのに用いる表現。

「新明解国語辞典 第七版」

なるほど。「嘘をつけ」ってそういう意味なのか。。。と一度は納得しそうになりましたが、どうも腑に落ちません。

というのも「嘘をつけ」というのは、普通すでに嘘をついている人に対して使われる言葉。

よって「噓をつきたいならついてみろ」という意味で「嘘をつけ」というのは何だかおかしいのでは?と思ってしまったのです。

最近、手に入れた日国のアプリでも調べてみました。

うそ【嘘】 を 吐(つ)け

うそをつくならつけ、こちらにはわかっているぞという気持で、相手の言ったことが本当でないのをとがめて言う表現。うそを言うな。うそを言え。

*雑俳・柳多留 一五(1780)

「うそをつきなさいと袖でたたく也」

「精選版 日本国語大辞典」

こちらも新明解とほぼ同じような説明。200年以上前の1780年の用例があるというのは驚きですね。

それにしても語釈の最後にある「うそを言うな」と「うそを言え」がほぼ同じ意味になるというのは、外国語として日本語を学んでいる人にとっては理解に苦しむ現象だと思います。

いったいどのように説明してあげたらよいのでしょう?

 
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