francophone

18050401

英紙『The Guardian』のウェブサイトに、大人の外国語学習に関する記事が出ていました。

Becoming fluent in another language as an adult might be impossible – but I’m still going to try | Education | The Guardian

しかし今日のテーマは外国語学習ではなく、その文章に使われていたある単語について。

筆者は言語学習アプリの Duolingo を使って、毎朝40分フランス語と日本語を学び、その結果を下記のように述べています。

… It certainly doesn’t give me the ability to follow along with francophone films. Yet I am noticeably more confident speaking and reading French, and as for Japanese – well, I’ve gone from zero ability to a tiny, yet appreciably higher than zero, ability.

(今回の学習ではたしかにフランス語の映画を理解する力は身につかなかった。ただフランス語を話したり読んだりする自信は明らかに身についた。そして日本語については、ゼロからほんの少しだけ、それでもはっきりとわかるくらい高い地点まで来たと思う。)

この中で気になったのが一文目の中の francophone という単語。

文脈からフランス語のことを指しているのは間違いないのですが、French と何か違った意味があるのでしょうか?

さっそく辞書を引いてみました。

francophone

speaking French as the main language

the francophone countries of West Africa
a francophone TV channel

「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」

francophone は「フランス語を話す」の意味。

ここで冒頭の文をもう一度見てみましょう。

It certainly doesn’t give me the ability to follow along with francophone films.

(今回の学習ではたしかにフランス語の映画を理解する力は身につかなかった。)

ここで francophone films の代わりに French films という表現を使うと、「フランス映画(フランス製作の映画)」の意味で受け取られるのが普通。

そこからは「製作=ベルギー、言語=フランス語」のような映画が抜け落ちてしまうので、あえて francophone films という表現を使っているのかもしれません。

このあたりは「フランスという国」と「フランス語という言語」の両方を同じ French で表す英語のややこしいところと言えるでしょう。