世界に降る雨
以前のエントリーで各国語の6月を紹介したことがあります。
ヨーロッパの言語の6月はどれも英語の June によく似ているというのがそのときの印象。
そうではなくて、言語ごとに全く違う音になるような単語はないのだろうか?と思って、『13か国語でわかるネーミング辞典』をめくっていたら目に付いたのがこの言葉でした。
英 | レイン | rain |
---|---|---|
仏 | プリュイ | pluie |
独 | レーゲン | Regen |
伊 | ピョッジャ | pioggia |
西 | ジュビア | lluvia |
葡 | シューヴァ | chuva |
蘭 | マイ | mei |
羅 | レーヘン | regen |
希 | ヒューエトス | υετος |
露 | ドーシチ | дождь |
中 | ユィ | 雨 |
韓 | ビ | 비 |
剌 | マタル | مطر |
ドイツ語とラテン語、スペイン語とポルトガル語は似ているものの、それぞれの単語が比較的オリジナルな音を持っています。
高名な言語学者が言ったとおり、言語の音と意味の結びつきというのは恣意的なもの。
空から降ってくる水滴は、あめ(雨)であっても、レイン(rain)であっても、ドンガラガッシャンであっても特に問題はありません。
それでもこうして並べてみると、例えばオランダ語のマイ(mei)とギリシア語のヒューエトス(υετος)が同じ意味を持っているというのは不思議な感じ。
何となくマイは生ぬるいような、ヒューエトスは冷たいような。そんな勝手なイメージを抱いてしまいます。
日本語の「雨」は外国の人にはどんな風に聞こえるのでしょうか?