ボールとボウルの違いについて

今日のテーマはボールとボウルの違いについて。

ボール(名)〔ball〕

①球。〔ボウリングのボールのばあいは、ボウル(bowl)〕

②〔野球で〕ストライクにならない投球。

③〔交渉ごとで〕一方が提起して、他方がそれにどう対処すべきかという課題。

「三省堂国語辞典 第七版」

ボウル(名)〔bowl〕

①粉を練ったり、サラダを かきまぜたりするのに使う、(金属製の)半球形の鉢。

②〔観客席の形が すりばち形であることから〕アメリカン フットボールの対抗試合。

③〔①②とは別語源〕ボウリング(のボール)。ボウリング場の名前にも使う。

▽ボール。

「三省堂国語辞典 第七版」

もちろん日本語におけるボールとボウルの意味の違いは明白です。

ただここで考えたいのは「両者に発音の違いはあるのだろうか?」ということ。

英語の場合は ball と bowl で発音が異なります。

ball /bɔːl/
bowl /bəʊl/

しかし日本語の場合は「ボウル」と表記しても bowl のように「ボウ」と発音するのではなく、ball のように「ボー」と発音することが大半なのではないでしょうか。

それならどうして「ボール、ボウル」と書き分けるのか?

おそらくは英語の発音に由来する慣用的な表記なのでしょう。

またこのボールとボウル以外に長音符の使用有無によって意味が分かれるような単語のペアはあるかな?と考えてみたのですが、思い当たらず。

もし他に例がないのなら、日本語の中でもかなり変わった単語のペアなのかもしれません。

 
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