面白い、面黒い

面白いという日本語にはなぜ「白」が入っているのでしょう?

面白いという日本語があるなら、面黒いという日本語があってもよいのではないか。

そう思って辞書を調べてみると、何と面黒いを発見!

おもくろい【面黒】

…(江戸時代の職人・通人ことば)

①「おもしろい」をしゃれていった語。

②(「おもしろい」の反対の意) 「つまらない」をしゃれていった語。

「精選版 日本国語大辞典」

これによると面黒いは「面白い」の意味でも「つまらない」の意味でも使われていたんですね。

現代において「それ、面黒ーい」なんて言ったら大ひんしゅくだと思いますが、「国語辞書に出ている言葉です!」と返せば一目置かれることは間違いなし(?)。一度くらい使ってみてはどうでしょう。

念のため「面青い、面赤い」なども探してみましたが、こちらは見つからず。「面+色+い」の組み合わせから成る日本語は「面白い」と「面黒い」だけのようです。