ケチャップ(ketchup)の語源とは?
某ハンバーガーショップでケチャップをたっぷりとハンバーガーにかけていたときのこと。
ケチャップというのはいったい何語なのだろう?という疑問が浮かびました。
何となく南米方面の言葉なのかなあと思いつつ、いつものように国語辞書を引いてみます。
ケチャップ(名)〔ketchup〕
野菜などで作ったソース。日本では、ふつう、トマトケチャップを言う。
「三省堂国語辞典 第七版」
ここには〔ketchup〕としか出ていません。もしかしたら英語なのでしょうか?
そこで英語辞書を引くと次のように出ていました。
ketchup
NOUN
A spicy sauce made chiefly from tomatoes and vinegar, used as a relish.
…
Origin
Late 17th century: apparently from Chinese (Hokkien dialect) kê-chiap ‘brine of pickled fish or shellfish’, perhaps partly via Malay kecap, kicap ‘soy sauce’.
Origin の欄には Chinese(Hokkien dialect)とあります。これはいわゆる台湾語(ホーロー語)のこと。
まさかそんなところの出身だとは思いもしませんでした。
この記述によると ketchup のもとの意味は brine of pickled fish or shellfish(魚や貝を漬けた塩水=魚醤など)ということですから、現在のケチャップとはずいぶん印象が異なります。
なぜだろう?と思って調べてみると、ケチャップというのはもともと魚介類を含む様々な原料の調味料を指す言葉だったようなのです。
そこから時代とともにトマトケチャップが世界の食卓におけるメジャーな調味料となり、ケチャップ=トマトケチャップというイメージが確立したとのこと。
調べてみると、なかなか面白い歴史のある言葉だということがわかりました。