フィンランド語学習記 vol.81 − 動詞の活用をがりがりと

フィンランド語教室34週目のレポート

今回は動詞の活用の復習から。

例えば、puhua(話す)という動詞の活用を見てみましょう。

活用形をつくる手順は、

1)動詞の末尾の[-a/-ä]をはずす

2)下記の活用語尾を付ける

[一人称単数]+n
[二人称単数]+t
[三人称単数]最期の母音を重ねる
[一人称複数]+mme
[二人称複数]+tte
[三人称複数]+vat/vät

フィンランド語では6種類の主語に合わせて、それぞれ異なる形に動詞が活用します。

できあがった動詞は、次のような2×3のマスにまとめるとわかりやすいとのこと。

一人称単数 一人称複数
二人称単数 二人称複数
三人称単数 三人称複数

 
すなわち、puhua の場合はこうなります。

puhun puhumme
puhut puhutte
puhuu puhuvat

 
実際の文を作ってみると、こんな感じに。

[一人称単数]Minä puhun suomea.(私はフィンランド語を話します。)
[二人称単数]Sinä puhut suomea.(あなたはフィンランド語を話します。)
[三人称単数]Hän puhuu suomea.(彼はフィンランド語を話します。)
[一人称複数]Me puhumme suomea.(私たちはフィンランド語を話します。)
[二人称複数]Te puhutte suomea.(あなたたちはフィンランド語を話します。)
[三人称複数]He puhuvat suomea.(彼らはフィンランド語を話します。)

授業ではこのルールに沿って、さまざまな動詞の活用形を作る練習をしました。

その一端を紹介してみます。

 

tietää(知っている)

手順に沿って[-ä]をはずし、活用語尾を付けると。。。

tietän tietämme
tietät tietätte
tietää tietävät

 
できました!

・・・不正解!

[解説]動詞の末尾の音節に[k, p, t]が含まれているときは、その部分の子音が変化します。[t]の場合は[d]に変化します。

そういえば、そんなルールがありました。それでは気を取り直して。。。

tiedän tiedämme
tiedät tiedätte
tiedää tiedävät

 
できました!

・・・不正解!

[解説][k, p, t]が含まれている場合でも、主語が三人称の場合(下段の二つ)は子音が変化しません。

そういえば、そんなルールもありました。今度こそ気を取り直して。。。

tiedän tiedämme
tiedät tiedätte
tietää tietävät

 
できました!

・・・正解!

こんな調子で、さまざまな動詞をがりがりと練習していきます。

がりがりがりがりと15分も練習していると、ちょっと考えれば、ほとんどの変化は作れるようになります。

しかし考えながら活用形を作っているようでは、実際の会話で使うことは難しいでしょう。

「私は知っています」と言いたいときに、

[スタート]Minä!
[1秒経過]えーと、tietää の。。。
[2秒経過][-ä]を外して、
[3秒経過][t]を[d]に変えて
[4秒経過][-n]を付けて、
[5秒経過]tiedän!

などどやっていたら、5秒もかかってしまいます。その間に話し相手は宇宙の彼方に消え去ってしまっていることでしょう。

瞬間的に活用形が出てくるようになるためには、どのような練習をしたらよいでしょうか?

いろいろと考えた結果、次のような単語カードを作成して、表面の日本語を見ながら、裏面のフィンランド語を瞬間的に出力する練習をするのはどうかと思いました。

表面 裏面
私は知っている。 Minä tiedän.
あなたは知っている。 Sinä tiedät.
彼は知っている。 Hän tietää.
私たちは知っている。 Me tiedämme.
あなたたちは知っている。 Te tiedätte.
彼らは知っている。 He tietävät.

 
どれほどの効果があるかはわかりませんが、まずはこの方法で練習してみたいと思います。

ものすごく効果があった!というようなことがあれば、いずれまたご報告を。