フィンランド語学習記 vol.82 − 否定文のつくり方

photo credit: I3aac via photopin cc

フィンランド語教室35週目のレポート。

教室に入ると、机の上にヘルシンキ市内の地図が2枚広げられていました。

じーっと眺めていると、さまざまな地名の中に少しだけ知っている単語もあり。

それを見ながら、先生にヘルシンキ市内の見所などを教えてもらいました。

行ったことがない街の地図を眺めて、あれこれ想像するのも、なかなか楽しいものですね。

さて、授業では教科書の第8課を読み進めていきます。この課では、いよいよ動詞が本格的に登場してきます。

途中、否定文のつくり方をおさらいしたのですが、きちんと理解していないところもあったので、備忘録としてここにまとめておきます。

例えば、次の文を否定文にしてみましょう。

Minä puhun ranskaa.(私はフランス語を話します。)
Minä              ranskaa.(私はフランス語を話しません。)
*minä(私は)、puhun(話す)、ranskaa(フランス語を)

手順は下記のとおり。

 

1)否定動詞を選択する

否定文をつくるときは、主語の人称に応じて、次のような否定動詞を用います。これは英語の not のようなものと思ってもらえばよいでしょう。

[一人称単数]en
[二人称単数]et
[三人称単数]ei
[一人称複数]emme
[二人称複数]ette
[三人称複数]eivät

今回の文は「私は」という一人称単数なので、en を選びます。

 

2)動詞は一人称単数の形から、語尾の[-n]を落とした形に

否定文のときには、動詞は肯定の一人称単数の形から、語尾の[-n]を落とした形になります。

動詞 puhua(話す)の肯定の語形変化も再度まとめておきましょう。

[一人称単数]puhun
[二人称単数]puhut
[三人称単数]puhuu
[一人称複数]puhumme
[二人称複数]puhutte
[三人称複数]puhuvat

一人称単数の形から、語尾の[-n]を落とすと、puhu になりますね。

 
以上の(1)と(2)を適用すると、

Minä en puhu ranskaa.(私はフランス語を話しません。)

という文ができあがりました!

なお、その他の人称のときには、次のような形になります。

肯定 否定
一人称単数 puhun en puhu
二人称単数 puhut et puhu
三人称単数 puhuu ei puhu
一人称複数 puhumme emme puhu
二人称複数 puhutte ette puhu
三人称複数 puhuvat eivät puhu

 
肯定文のときの動詞の活用と否定動詞の活用(太字部分)は、よく見ると綴りが似ています。これなら覚えやすいですね。

これらを使って、各人称の否定文を作ってみると、次のようになりました。

[一人称単数]Minä en puhu ranskaa.(私はフランス語を話しません。)
[二人称単数]Sinä et puhu ranskaa.(あなたはフランス語を話しません。)
[三人称単数]Hän ei puhu ranskaa(彼はフランス語を話しません。)
[一人称複数]Me emme puhu ranskaa.(私たちはフランス語を話しません。)
[二人称複数]Te ette puhu ranskaa.(あなたたちはフランス語を話しません。)
[三人称複数]He eivät puhu ranskaa.(彼らはフランス語を話しません。)

先生曰く、三人称単数の puhu ranskaa の部分は、puhuranskaa のように続けて発音されるとのこと。

ここを puhu ranskaa と離して読むと、例えばエストニアの人がフィンランド語を話しているような外国人風(?)の発音に聞こえるのだそうです。

これはちょっとおもしろい話ですね。